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「お!久しぶりだな~。ちょっと痩せたか?」
「そんな事ないっすよ。…多分。そう言うマスターこそ、また相手変えました?」
「!なんで分かるんだ?」
久々に訪れたこのバーは、二丁目にあるせいか自ずと同性愛者が集まってくる。
もちろんゲイバーを歌ってないからノンケの客もいるけど、だからこそオレにとっては冒険するのに打って付けの店だった。
ノンケを捕まえれば一から自分好みの相手に仕上げる楽しみがある。
そして仮に声をかけた相手が何か言ってきても"ここは二丁目だよ?"と言ってしまえばそれ以上突っかかっては来ない。
なんて都合のいい場所なんだろう。
「だってマスター、アクセの趣味変わったもん。前はハードな感じのやつだったけど、今付けてるのはシンプルだし」
「ほ~。よく見てるな」
「まぁ仕事柄。それよりなんか今日はお客多くない?」
5っあるテーブル席は満席で、カウンターにも客がいる。ほぼ満席状態だ。
「ああ、特にこれと言って何かあった訳でもないんだが…。あれか、今夜は満月だろ。それでだ」
「はあ…?なにそれ。男は狼男にでもなるの?」
相変わらず適当な男だ。
でもこの適当具合がマスターらしい。
オレは軽く笑いながらカウンターの端へ座り、ジントニックを注文して待っている間に店内を見渡した。
残念ながら、男より女の数の方が多い。
「ま、ある意味男は狼だからな~」
「はあ…?今時小学生でもそんな事言いませんよ?」
オレはそう笑いながら、注文した先に口を付け店内を見渡す。
一人で来ている男は今のところいないようだ。
そう思って静かにため息をついた時、カランッと店のドアの開く音がした。
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