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「なに勝手にイッてんだよ」
「いッ…!」
射精がもたらす快楽の余韻に浸っていたオレはまだ過敏に脈動してるモノを掴まれ、尻尾を踏まれた猫のように肩を跳ねさせた。
「誰がイっていいって言った?お前は自分の立場が分かってねえな?」
「だって…!」
「言い訳はいらねえ。礼をするんじゃなかったのか?」
「うぁッ…やッ…!」
「"いや"じゃねえ。解いて欲しけりゃ俺をイかせるんだな」
脱ぎ散らかしたスーツのネクタイを掴み、あろう事か御崎さんはそれを萎えかけたオレの根本にきつく結びつけた。
「痛いっ…!」
「今言っただろ。俺をイかせたら解いてやる」
オレがどんなに悲願しても譲る気配を見せない彼はお構いなしにまた挿入を繰り返し始めた。
イったばかりで敏感な体のオレはその行為に耐えるのに必死で、次第にまた熱が灯り始めるとその苦痛は度を増す。
「いや…っ!痛いッ、解けよ…!」
「……、喘がねえなら少しは黙れ。萎えるだろ」
腰を押さえつけ、突き上げる。
そんな無慈悲な彼の熱がオレのイイ所を擦り無意識にまた体が騒ぎ出す。
それが何とも言えず地獄だ。
固さを取戻すたびにネクタイが陰茎に食い込みギリっと痛み、オレは腰を振る所か彼にしがみつくしかなかった。
「うぅッ…、くぅ…ッ」
痛い。痛いのに……それを気持ちイイと思う自分もいる。
「!…おい。また勃ってんじゃねーか。本当に痛いのか?」
「いッ……!あッああぁ…っ!!」
御崎さんはオレの反応を煽り、面白がって胸の小さな飾りにカリッと歯を立てる。
すると全身に電気のようなものが走り、頭から指先まで痺れが襲った。
「…?お前、もしかしてイったのか?射精してねーのに?」
「あ…っ…う……」
「女かよ。すげーな」
ビクンッビクンッとオレの陰茎は跳ね、それでも精液は一滴も出ていない。
オレは今まで無い経験に恐怖すら感じ、また勝手に達してしまった代償が今度は何なんだろうと怯え視界が滲んだ。
こんなに怖くて気持ちイイのは初めてだ。
「なに震えてんだよ。つうか泣くな」
「ぅ……、っ……」
訳もわからず涙を零した自分が悔しいし恥ずかしい。
でも虚勢を張る余裕なんて微塵もないオレはせめて声を押し殺した。
そんな御崎さんはどう思ったのか。
彼はまだ達していないというのに、突然オレの中で燻っているモノを完全に引き抜く。
「あっ…」
「動くな。少し待て」
彼は自分の下半身に手を伸ばして何かしてるけど、しっかり抱えられたままのオレはそれを目で確かめられず謎が深まるばかりだ。
「な、に…?」
「何でもねぇ。…騒ぐなよ」
静かな声でそう念押し御崎さんは自身をオレの窄まりに押し当て、その感触に違和感を覚えた。
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