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ーー
「で、晴れて恋人になったわけ?」
『らしい』
「おめでとう、馬鹿じゃないの?」
モノクロで統一された一人部屋にしては広すぎるシンプルな部屋の中。
ふかふかなソファに腰掛ける俺と、ベッドの上でゲームをやりながら次々と嫌味を吐くこの部屋主の麗志。
「遼河が変にそわそわしてたのはそのせいだったんだね」
『多分』
ホモ野郎との騒動が合って3日、週末はこうして麗志の家に居座る事になっている。
「良く納得……、いや。
幸芽は特に罪悪感に弱いからさ、そこを狙われたんじゃないの?」
『あいつ遼河が好きなんだぞ?
それはありえねぇと思うけど……。』
「…まぁ、普通。好きな相手に告白するのに
お前に恋愛感情はないってわざわざ言わないもんね、いくら捻くれてたってそれは無いわ」
ホモ野郎が俺に告白したのは遼河のためで、その原因を作ったのは俺。
さすがに謝って許される問題じゃねぇ事はわかる。
だからホモ野郎に合わせるのが俺にできる精一杯の償いなんだ。
普通なら怒られるはずなのに、ホモ野郎は怒鳴ることも手を上げる事も無く
次の日も、その次の日もあいつはいつも通り過ぎて恐怖心すら湧いてきた。
「登下校も一緒でしょ?朝は車両で待ち合わせ。帰りはわざわざ二駅も過ぎた所で降りて律儀に家まで送るなんて、ガチじゃん。」
『おー、そこまでは悪ぃからっていくら断っても無駄なんだよあいつ。』
「愛されてるね」
『それはねぇよ』
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