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Side孝彰、7
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「あぁ......ホント、可愛いな」
有生とオヤスミをして、携帯を切った孝彰。
すっかり口癖になっている『可愛い』がまた出ている。
そんなデレデレを前にして、呪いをかけられそうな怖い顔をしている男が......
「......おい孝彰、どうゆうつもりだ。いきなり......テレフォンSEX始めやがって」
テーブルを挟んで向かい側に座っているのは各原真琴。
彼は氷河の如く冷たい目で孝彰を睨んでいた。
いつもクールな彼が、孝彰の事をケアキ、と呼ばない時は喜怒哀楽が極限に来たときだ。
「カクさん、ここ公衆の場だよ、そんな堂々とNGワード駄目でしょ」
「はぁ?お前に言われたくない。そっくり返してやる」
「あんなに可愛い有生が、最後までやる、って何?とか聞いてくるんだよ、ピュア過ぎて......やちゃうだろ...もぅ...目の前にいたら、押し倒してるよ」
そうノロケる顔に、ケアキのオーラはどこにも無い。
「向こうは夜中かもしれないけど、こっちは昼だぞ!周りに人がいるここでやるか?」
そう。今は撮影の合間のランチタイム。
孝彰と各原は食事をしに外に出ていた。
食べるのが終わっても、撮影開始までは多少の時間があったので、日本が夜であるのを確認してから、有生に電話をした。
初めは他愛もない会話を楽しんでいたが、何か言いたそうな彼の様子を感じ取り、尋ねてみると、こっちに来る前日に言った、『次は最後までするよ』の意味が分からなかったと言う。
その直前の会話で、彼の友人の正嗣という子の話が出て、少し嫉妬をした孝彰は、イタズラ心が疼いたのもあって、有生を可愛がったとゆう訳だ。
「やりたくなっちゃったんだから、しょうがない」
「どアホ!......お前、この前突然仕事放り出して、日本へ帰ったと思ったら、色呆けの顔でヘラヘラ戻って来たから、てっきり......けど、最後までいってなかったと言うことか」
ふん、とわざと小馬鹿にした様に笑う各原。
「カクさん、キレると容赦ないなぁ...あ、もしかして、彼と喧嘩中?あの、ユニヴェールのしゃ...」
「黙れ!そいつの名前を出すな」
と、孝彰の会話をぶった斬る。
各原はゲイで、彼には恋人がいる。
相手は青年実業家で、以前、孝彰も紹介された、なかなかの色男だ。その彼とパリで一緒に住んでいる。
「おーこわ、さぁてと…充電できたし、もうひと仕事しますか」
と言い、2人は席を立った。
歩きながら、孝彰はさっきの電話を振り返る。
...有生はどうするかな。
彼の性格だと、毎日アソコに指を入れる練習をするだろう。
『......あ...孝彰さん...っ...イク...』
有生の甘くとろける声が蘇ってくる。
次に会う楽しみが増えた、と微笑む孝彰だった。
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