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歩いて転んでドキドキキャンプ!2(創side)
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聖夜が無理をしていることなんて普段から聖夜のことを穴が空くほど見ている俺からしたら簡単に分かってしまう。
他の4人は聖夜のことに気づいていない、と言うよりは自分達の世界に入ってしまっていて周りを見る余裕がなくなってしまっていて気づいていないらしい。
ここは俺が動くしかないな。それに、自然と聖夜と2人きりになれる。
良い感じに持っていければ距離がさらに縮まって少し大胆なこともできるかも…。いや、勿論第1は聖夜の体調だ。まさか自分の欲のために優しく接するわけではない。
聖夜の体調が心配なのことは事実。……欲も多少…結構あるけれど…。
やっと此方に気づいてくれた海には先に行っているように言って、他のグループの邪魔にならないように聖夜を端に促す。
肩を抱き寄せてみる。何か指摘されるかと思っていたけれど、今は"聖夜がフラついて転ばないように"と受け取ってくれるはずだ。
あぁ、良い匂いする。花の柔軟剤の匂い。甘くて、ピンク色の匂い。近くで見る聖夜はやっぱり可愛いなぁ〜。このプニプニの頬とか、本当に高校生?毎日肌のお手入れとかしているのだろうか。あぁ、触りたい。抱きしめたい。キスしたい。押し倒したい。
しかし、我慢だ。判断を間違ってはいけない。
…だけどやっぱり触りたい。頭を撫でるくらいなら良いだろうか?良いだろう。良い、良いと決めた。
試しに撫でてみる。柔らかい髪質。指の隙間から通り抜ける細い髪は心を穏やかにしてくれる。聖夜も何故か此方に体を傾けてくれているし、あれ?なんか良い感じになってきた?
心臓が苦しい。こんなに近い距離だとドキドキしていることがバレてしまうかもしれないじゃないか。
だが、そろそろ行かないとみんなに心配をかけてしまう。後ろ髪を引かれる思いだが仕方ない。『聖夜、そろそろ…』と切り出して、今まで自分の気持ちがバレないかということを気にしすぎて気づかなかったけれど、聖夜寝ているじゃないか。
なるほど、だから此方にもたれかけてきていたのか。期待を裏切られた気持ちになってしまう自分がいる。一層のこと寝ているうちにキスでもしてやろうか。
まぁ、しないけど。
『せーや!起きろー!そろそろ行かねーと皆んな心配スッぞー!……あ…雨…?』
ヒンヤリとした風が通り、鼻の上にポツンと1つ水が落ちてくる。山の天気は変わりやすいと聞いていたけれど、まさかのこのタイミングで雨。ついていないな。
雨が激しくなる前に行かなければ。
『聖夜、ほら行くぞ!荷物持ってやっから、急がねーと』
『んぅ?……んぅ…行くぅ…?』
『そーだよ、行くンだよ!雨降ってき……ウゲッ、ヤバイな…』
ポツポツだった雨がザーッと視界をボヤけさせるほどに激しく降り始めてしまった。
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