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緊張と楽しみ
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「どのくらい食べられる?」
「…分かんない」
「じゃあ、一応環と同じ量にするね」
うん。と結が頷いて、俺は何故か嬉しくなった
想が作ってくれている間、俺もキッチンで料理の様子を見学する
想は卵を割る手も、お皿を出すときの手も、全てが優しくて見ていて何だか安心する
「見てるの楽しい?」
優しく微笑んで、そう聞かれる
「楽しいよー!」
後ろから抱きついて、すりすりと頭をくっつけた
想の後ろから小さな鍋を覗くと、美味しそうなお粥が出来上がっていた
お皿に盛り付けると「できた」って嬉しそうにするから、俺も嬉しくなって「やったー!」なんて言ってしまう
「これ、結のところに持っていってあげて」
「わかった!」
運びながら結を見れば、ぼーっと床を見ていて少し心配になる
「…大丈夫?」
テーブルにお粥をおいて声をかければ、はっとしたように頷いた
「無理しなくていいからね」
結にスプーンを渡して、食べれる?とかいい匂いするよ。とか話していれば、想が俺の分のお粥も持ってきてくれた
「ゎ、ありがと!」
「いいえー。じゃあ、食べよっか」
それから皆でご飯を食べた。
俺も食べるのはかなり遅い方だと思うけれど、結は俺よりも遅かった
食事が、得意ではないのかもしれない。
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