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「な、…これ」
後ずさりした背中が鈴にぶつかる
「ライオンだ!」
背中を軽く押されて檻に近づく
手が少し震えた
「大きいね!かっこいー」
ライオンはゆっくりゆっくり檻に近づいてくる
そのゆっくりさが妙な緊張感を曝け出していて、迫力がある
「…っ」
「結?」
檻の中にいるから安全とは分かる。
襲いかかってこないのも分かる。
けど、こんな細い檻ライオンが本気でぶつかったら壊れてしまうのではないか
それに、こんな近距離だったら俺は直ぐに食べられてしまう
「ごめん、ライオン苦手だった?」
「…別にそうじゃない、けど」
「無理しないで?」
ぎゅ。と手を包まれ、震えていたことに気づいていたんだと申し訳なくなる
「大きい動物でもー、キリンとかは怖くないかも」
どこで貰ったのか、鈴はいつの間にか動物園の地図を広げていた
「…俺も見たい」
背伸びしても微妙に届かなくて何が載っているのか見えない
「うん、一緒に見よ!」
近くにあった椅子に座ると地図を見せてくれた
「俺達が今いるのはここね?
レッサーパンダの絵が書いてあるでしょ」
「うん」
「それで、キリンはここ!近くに羊もいるね」
言葉は地図を見ながら話しているはずなのに、手は俺の頭に置かれている
「うん」
「キリン見に行く前に1回休憩しよ!」
「分かった」
1番近くの建物に入ればそこはお土産屋だったらしく、ぬいぐるみやストラップ、そしてクッキーなんかも置いてあった
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