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俺の好きな人
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それから部屋に戻ってベッドでごろごろしながら結の髪を撫でたりテレビを見たり、二度寝をしたり。
ゆっくりした時間を過ごして、もう一度部屋を出たのは8時頃だった
「お腹空いたねー」
二度寝と言っても15分くらいで起きてしまったけれどそれでも結の顔色は最初より良くなっていた
「何食べるー?何あるかなー?」
問いかけなのか独り言なのか自分でもよくわからない言葉が漏れる
「…何がいい?」
まさか言葉を拾ってくれるとは思わなくて、自然と嬉しくなる
「和食がいいかな!結は?」
「…冷たくないもの」
「うどんとか?」
「…お茶とか」
それは朝食にはならないよと思いながらも口には出さない
何か口にしたいと思えるものがある事が大事なのだ
最近になってやっとそれが結の中で生まれ始めている
お茶でも、水でも、お粥でも。何でもいい。
口にしたいと思えるものがある事が大切なのだと思う
量や栄養。それも大事だけれど食べたいと思えることの方が大事だと俺は思っている
「温かいのあるといいね」
「うん」
そう言って頷いた結は心なしか嬉しそうに見えた
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