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少しだけ意識した。(そらる×キヨ)
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そらるさんの住むマンションに着いた。もう既に部屋の前にいる。少し顔を動かしてそらるさんの様子を見てみた。
「うぉっ・・・!」
「うわぁ、近かったね、今。」
・・・びっくりした、様子伺おうとしたらそらるさんの顔が真横にきてた。どうやら俺の肩に顎を乗せていたようで、危うくそらるさんの唇が俺の頬っぺに・・・、
「・・・って、何考えてんだ俺は!!!」
「ちょっとキヨさん?もう夜中の2時なんだから声抑えてよ〜・・・。」
「あ、すんません・・・。あ、そらるさん、鍵は?」
「ん、ちょっと待って、降りる〜。」
そう言うとそらるさんが足をパタパタとさせたので、俺は少し屈んでそらるさんの足に絡めていた腕を解いた。そらるさんはそのままフラフラと立ち上がり、リュックのチャックを開けて、腕を突っ込んでゴソゴソと動かした。
少しすると、チャリンと音を立てて鍵を取り出したそらるさんは、そのまま玄関の鍵穴にそれを鍵を挿し、開けた。
ドアノブを捻り、少しだけドアを開けるとそらるさんはチラッと俺の方を見てきた。
「・・・・・・?」
なんだろう、何か言いたげなんだけど何も言わない。なんだ、今のこの時間は。
「あの、そらるさん?俺、帰りますね。」
俺がそう言うと、わかりやすく嫌そうな顔をして頬っぺを膨らませた。普段のそらるさんなら絶対にこんなことはしないだろう。絶対に。SSRよりももっとレア。
「なんで帰っちゃうの〜?まだまだ夜はこれからでしょ。これからが楽しいって時でしょ。今そういうテンションでしょ!」
「いやいや、何言ってんすかあんた!そんなに酔ってんのにまだ呑むつもりなんすか?しかももう夜中の2時ですよ?!いい加減寝てほうがいいですって、まじで!!」
「けちんぼだなぁ、キヨぺけ!」
キヨぺけ?
「わかった、じゃあオレ今から風呂入りたいんだよ。死なないように待っててくんない?ね?もしこれでキヨちゃんが帰っちゃってオレが風呂場で死んだら後味悪いでしょ?ね?つことでいらっしゃ〜〜い!」
ツッコミどころが多すぎる、この人。俺が断る暇も持たせないまま、なんか腕引っ張られてるしもう中入っちゃったし靴の紐解かれてるし。酔っ払うと強引にもなるのか、この人は・・・。
俺はでかく溜息をつき、ジトリとそらるさんを見た。
「わかりました、じゃあそらるさんが風呂から出たら俺はもう帰りますからね!それでもまた引き止めるとか絶対になしですからね!!」
「わ〜い、やった〜。」
既に靴を脱ぎ終えていたそらるさんが嬉しそうに走りながらリビングへと消えて行った。
俺の靴中途半端に脱がせっぱなしかよ・・・。
俺はまた溜息をつき、自分の靴を脱いで端の方に置いた。
そらるさんが走って行った部屋の方へと俺も向かう。
「あれ?この部屋だったっけ?」
一人で住むにしてはなかなかに広いもので、部屋が幾つかあるみたいだ。この通路だけでドアが4個はある。
取り敢えずそらるさんが入っていったであろう部屋のドアを押す。少しドアに好き間が空いていたし、まあここだろう。
「・・・・・・はっ?!!!?」
「うわ、なにやってんのキヨさん、えっち。」
部屋に入った途端、上の服を全て脱いで上半身裸のそらるさんが目の前に立っていた。
「・・・・・・・・・・・・。」
俺はつい、そらるさんの体に見入ってしまっていた。男なのに真っ白で、ジムにも通っていたせいか軽く腹筋も割れていて、でもどこか細々しくて。
「・・・キヨさん?」
名前を呼ばれて、そらるさんの体からそらるさんの目へと視線を移した。服を脱ぐ時に崩れたのか、少し髪の毛がぼさっとなっていて、可愛く見える。
・・・・・・あれ?
・・・俺、なんでこんなにドキドキしてんの?
なんで俺、こんなにそらるさんに触りたいとか思ってんの?
手を伸ばせば触れられる距離にそらるさんは立ってる。だから俺は、無意識に手を伸ばしてしまっていた。
「キ、キヨさん?なに・・・?」
「・・・・・・っ?!」
あと少し、あと2、3センチで俺の掌がそらるさんの頬に触れていた。でも、俺はそれを止めた。
俺はそのまま手をぎゅっと握り締め、腕を下ろした。
「そらるさん、風呂入ろうとしてたんでしょ?そこ座って待ってるんで、ちゃっと入ってぱっと出てきてくださいね!早く帰りたいんで!」
「・・・え?あ、え〜っと・・・、」
「ほら、はやくはやく!モタモタしてっと3時回っちゃいますから!」
俺はそらるさんの背中に回り込み、そのまま肩に触れてグイグイと押した。
今のコレはなしね。とにかく今は一人になりてーからこうやって押してるから触っちゃってるだけで、わざとじゃねーから!
「え、う、あ、うん、入ります!」
そらるさんはドギマギしながらも素直に部屋から出て、風呂場へと行ってくれた。
俺はリビングの真ん中にあるソファーに腰掛け、またひとつ、でかい溜息をついた。
「・・・俺、何してんだよ・・・・・・。」
自分のことが、よく分からなくなってきた。
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