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嘘
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番組終了後。
俺は次のロケまでは時間があるから楽屋でのんびりしている。
トントン。
「はーい。」
「失礼します。」
いつものマネージャーの声と違うなと思ってドアの方を見ると、なぜか森田くんが立っている。
「あ、森田くん!」
さっきの収録で森田くんは俺の大ファンだったということが分かった。お近づきになりたい的な…?何だろう?
有名人にファンだと言われて気分のいい俺は近くの椅子に座るように指示して、話を聞いた。
隣に座ると分かるけど、森田くん、背が高いなー。
「さっきは急にファンだって言って困らせてしまって…すみません。マネージャーに謝りに行くように言われて…」
マネージャーに言われて来たのか。ふふっ、大きい犬みたいだ。
「いいよいいよ!笑 びっくりはしたけど普通に嬉しかったよ?というか、歳も近いし別にタメ口でいいよ!」
背中をバシバシ叩きながら言う。
芸能界は年齢ではなく、芸能界に入った順で先輩後輩が決まる。けど、俺はそういうところは緩い。むしろ歳上の人に敬語使われると申し訳なくなる。
「じゃあすみません、遠慮なく。ずっとテレビで見てた人だから違和感しかないけど、こうして本物に会えて話してるなんて信じられない。」
あの怖い目をしてた人とは別人に見える…
「本当?こんな売れっ子俳優さんがファンなんて俺も鼻が高いなー。森田くんアイドルとか好きなの?全然そんな感じには見えないけど…ってごめん、偏見かな?」
「アイドルが好きってわけじゃない。……秋庭 朝日さんが好きなんだ。」
ふーん、ドラマとかで俺を見たのかな?演技は苦手なんだけど…。
「あと、もう1つ言っておきたいことがあるんだけど…。」
…森田くん?なんかまた目が怖くなってきてるよ?
「俺さっき、恋愛対象は女の人って言ったけど、あれ少し嘘なんだ。」
「……へ?」
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