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告白
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「俺、朝日さんのことが好きです。朝日さんのことなら抱ける。…抱きたい。」
…は?何だって?…抱ける?
今まで男のファンはいたし、近くに男同士のカップルもいて偏見とかはないけど…このパターンは初めてだ。
「ごめん、俺そういう趣味は無くて…」
「うん、そう言われると思ってた。…けど!」
ガタンッ
急に森田くんが立ち上がる。
ビクッ
な、何だよ、近寄ってくるなよ…
座ってるし近すぎるせいで動けない。こえーよ…
「くるな!」
目をぎゅっとつぶって何とか抵抗しようとする。
2人きりだし、大声をだして助けを求めるなんて大ごとになりそうで出来ない…。くそっ…。
ふわっ
ガッチガチに固まってる俺を森田くんがふわりと抱きしめる。
あったかい。こういう包まれるような人の温もりが久しぶりで少し力が抜ける。
「手が届かないと思って今までは我慢できてたけど…実際に会ってみるとダメだ。」
耳のそばで低い声が響く。脳に直接話しかけられているようだ。
「朝日さん。」
名前を呼ばれてまたビクリと動く。
「あなたにとっては今日初めて会った少し有名な俳優かもしれない。けど、俺のことこれからしっかり見てて欲しい。これからもっと頑張ってきっと朝日さんに並べるような人になって、朝日さんを惚れさせてみせます。」
緊張してるんだろう。腕が強張ってる。しかも所々敬語に戻ってるし。
冷静になりながらも、なぜかその腕の中が心地よくて、抵抗できない。
「その時にまた告白するから。」
ぎゅっと強く抱きしめられて森田くんが離れる。
顔を見ると鋭い目つきのまま真っ赤になっている。
…こんなんじゃ怒れないじゃないか。
ぼーっと森田くんを見つめるていると…
顔が近づいてきて、唇に暖かいものが触れる。
「ごめんなさい。が、我慢できなくて。…あ、あの、今日はこれで。」
森田くんは勢いよく扉をあけて出て行った。
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