アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
流される2
-
撮影は順調に終わり、3話を撮り終えた。
来週から全国で放送が開始される予定になっている。
「いい調子すぎて怖いくらいだわ〜でもこれも全て私のキャスティングか良かったからだと思わな〜い?もう今から世間の反応が楽しみだわ〜」
監督が周辺のスタッフと盛り上がっている。
世間の反応を楽しみにできる度胸がすごい…。
実は俺は少しびびってしまっている。確かに脚本も凄く良くてみんな演技も上手いし、世間の反応は期待できる。
ただ…俺は所詮アイドル上がりで、みんなと比べると演技が下手だ。世間もそこを見抜いて、俺のせいでこのドラマ自体の評価が落ちてしまうことが怖くて嫌だ。
前々から思っていたことだが、いよいよ放送開始となるとまた自信がなくなってきた。
朝日がボーッと盛り上がっている監督たちをみて考え事をしていると、
「朝日さん?大丈夫ですか?」
森田が話しかけてきた。
「いや、大丈夫。お前ん家行けばいいんだろ?…西宮さん、今日森田くんが送ってくれるみたいだから、送迎大丈夫。」
「わかりました。明日はお休みなので、明後日またお迎えに行きます。お疲れ様でした。」
「うん。お疲れ様、ありがとう。」
「朝日さん?」
「ん?何でもないさ。みんなにバレないうちにさっさと行こう。」
朝日は無理やり笑って、森田に行こうと促す。
今日は何だか嫌な気分だ。森田ともさっさと終わらせて早く寝てしまいたい。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
40 / 60