アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
※病み注意
-
彼を俺だけのものにするにはどうすればいい?
まずは彼がどこにも行かない様に自由を奪おう。
それから俺しか見れない様に彼の世界を奪おう。
そして余計なものが聴こえない様に耳を。
"嫌い"だなんて言えない様に声を。
そしたら何が残る?
抜け殻になった彼の身体には何が。……心だ。
それを奪うにはどうすれば……?
「な…ッ…んで…っ」
喉を押し潰され辛うじて絞り出した声が俺に問う。
なんで?そんなの決まってる。
「愛してるから。あんたを……誰にも渡したくないんだ。」
今までみせたことのない醜い独占欲を口にすると気分が軽くなった。
これは俺の素直な気持ち。嘘偽りの無い純粋な感情。
最初からこうすれば良かったんだ。
後は彼の心を……心臓を奪えば…………。
「…………」
どうなる?それをすれば彼はどうなる?
「っ──!!」
「ッ──ゴホッ、ケホケホッ…!」
自分がしている事の意味が分かった途端、俺は怖くなり彼の首から手を離し後退った。
ブラッドは辛うじて意識を保っていたらしく地に伏せて苦しそうに何度も咳き込み大きく息をする。
どうしてこんな事を……。
俺はなんで……ブラッドを殺そうとした…?
「スバ…っル…」
「っ……、俺……、俺は……ッ」
「────少し早かった様だな。」
『っ!!』
背後の暗闇から突然手が伸び、それは獲物を狙い定めていた蛇のように俺の体に巻き付いた。
夢でも何でもない。さっきまで俺が話していた男は実在し、俺を腕の中に閉じ込め満足そうに笑っている。
「てめぇ…ッ、黒梓…!!」
「…!?」
「深紅…、良い様だな。殺したい程愛された気分はどうだ?」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
92 / 118