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「やっ……ダメ…、欲しく、ない…」
「なぜ本音を隠す必要がある?素直になったらどうだ」
「嫌…だ…、俺は…あんたに生かされたくなんかない!それにあんた、本当に…俺の兄なのか…?だったら…!」
「だったら何だ?弟を生かそうとするのは当然の行いだと思わないか?この世でたった2人の兄弟だ、助け合って何が悪い」
俺の両下腿を掬って逃げる腰ごと捕まえると、彼はグッと腰を寄せた。
すると中に押し入ろうとする感触がして目を瞑る。
俺はそうする事で少しでもこの身に起きている事から目を背けようとした。
「ッく……!ん、ぁ…ああ…ッ」
「っ……良い具合だな。あの男に慣らされたのか?」
中を押し広げる感覚と自分以外の熱にゾクゾクしたものが背中を伝い上がる。
でもそれを認めたくない俺は必死に感じていない振りをした。
無駄な足掻きだと言われようが認めるわけにはいかない。
実感は沸かないけど本当に俺達が兄弟なら、尚更こんな行為は許されるはずがないんだ。
「う…ッ、抜い…て…ッ」
「断わる。こんなにイイのは初めてだ。体の相性が合うようだな。貴様もイイんだろ?」
そう俺を嘲笑い、腰をゆっくり引いてはまた中を埋め尽くす熱に煽られて気がおかしくなりそうだった。
どんなに声を押し殺しても身体は悦び、無意識に快楽を追ってしまう。
そのまま流されてしまえば楽なのに、勝手な俺は迫る愉悦に彼の事を思い出した。
「────ブラッド…っ」
「…!奴の名を口にするな」
「っ…!あぁぁ…っ!!」
アランの底冷えしそうな声は憤りを含み、性急に深い所を突かれた俺の体は何度も跳ねて一気に追い詰められる。
あんな事をしておいて尚も俺は彼が忘れられない。
俺はきっと憎まれているだろうけど、本当に心から愛してるんだ。
だから好きでいることだけは許してよ。
この日から、彼と過ごした日々の思い出だけが俺の生きる糧となっていった。
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