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教室にカバンを取りに行き、登校してきたときよりも重い足取りで屋上に向かう。
ガチャ
屋上は誰もいなくて、風の音だけがした。
比較的汚れていない入り口の近くに座り、カバンからカッターを取り出す
…カチカチカチ
刃を出して、数日前に切った傷口の上にまた刃を押し当てて引いた。
ポタ、ポタ、ポタ
溢れ出てくる血に不思議と湧いてくる安心感。満たされていって、ゾワゾワと背中を這っていた、あの嫌な感覚がなくなる。
俺は何回も何回刃を押し当てて引いていった。別に死にたいわけじゃない、だけど苦しくて、なんだかわからないけど辛くて、こんなことしてるんだ
…なんて、あの時礼二に言えなかった言葉がスラスラ浮かんできて、自嘲する。
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