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ないてるわけを?
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笹本 悠side
そんなこんなで入学式を終えて、クラスで自己紹介をして座ろうとしたら、すげー綺麗なやつがこっちを見ていた。柄にもなく小動物が好きな俺はなぜか気になって、そっから目が離せなくなった。
でも俺はこんな外見だし、住む世界が違うし、遠くから見ているだけでいいやって思っていた。
そして一ヶ月が経ち、今日も先輩に絡まれて、殴って、痛む拳をさすりながら屋上に向かった。
クラスの奴らを怖がらせたくないしな。
…ん、誰かいるのか?
階段を上がるにつれて見えたが、扉が開いているようだった。
開いている扉の横にちょこん、と座っていたのは、地面のコンクリートを真っ赤にしながら手首を切っている、あの杉田だった。
「お前、杉田雪道だよ…な?
…おい、なにしてるんだよ、それ、」
俺は瞳が潤むのを感じながら、震える声で聞いた
「っあ、ち、違うの!これは、その、えっと」
なにが違うんだよ、お前に何があったの、おい、なんで、なんで泣いてるんだよ、
俺はどうすることも出来ず、ただ小さく丸まった背中をさすっていた。
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