アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
まもってくれなくていい?
-
「苦しい、笹本くん。」
「あ、わりぃ。」
五分くらい経ったころ、笹本くんはそう言って離してくれた。
暖かい気持ちにしてくれて、ありがとう
…それと、きちんと言わなきゃ
「俺のこと、守りたいって言ってくれたけど、俺は自分のことは自分で守れるつもりだよぉ、だから平気。でもありがと」
もう誰かに守ってもらいたくない、信用したって、大切に思ったって、いつか俺の前から、近くから、居なくなっちゃうでしょ。
だから、笹本くんは、居なくなってほしくないから、だから守ってくれなくていい。
そうゆう意味合いを込めて笹本くんに伝えた。
「ん、わかった。」
笹本くんは少し悲しげな顔をしながらも笑ってくれた。
包帯を巻いたあと、じゃあまた教室でね、なんて声を掛けて屋上を出ようとしたら手を引かれた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
17 / 61