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ためいきをはきます?
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緩んでいるであろう頬を隠さず、後ろを向いて、顔を赤くしたままぶすっとしている瀬野の頭をクシャクシャ、となでてやった。
「ちょ、おい、やめろよ、セットしてあんだけどっ」
「っふ、あはは、瀬野ちゃん顔赤いよー?弟みたいで可愛いね?、俺一人っ子だけど」
「は、はぁ?赤くねーし、どっちかっつーと弟はお前の方だから!つーか杉田意味わかんねぇ、なんなの、まじで」
キャラが不明なんだけど、と唇を尖らせてそっぽを向いたままの瀬野が呟いた。
…いや、俺自身も戸惑ってるところだけどね、なんて言えないからニコーッとしながら、このまんまだよぉ、なんて笑い返した。
だって、実際かなり戸惑ってるし?
数秒前の、頬を緩ませながら、なんの戸惑いもなく瀬野の頭に手を伸ばした自分に、やめろって言いたい。
あの日から人と距離をとってきた筈なのに、深入りしないように、させないようにしてきたのに、瀬野といると色々わからなくなる
…まるで礼二と居たときみたいな感覚になってしまうんだ。
だめだ、気を付けなきゃ、また同じことの繰り返しにならないようにしなきゃ
俺は、すぐ後ろの瀬野に聞こえないように、そっとため息を吐いた。
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