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笹本 悠side
なんだったんだあいつ?と思いつつ、杉田と二人きりだ、と内心柄にもなく喜んでいると、
「今日の朝、色々とごめんねぇ。…全部記憶から抹消しちゃってくださいっ!」
杉田の申し訳なさそうな声と、手を合わせた姿が見えた。
俺は怒ると言うよりも悲しくなり、
「あ?…ぜってぇやだ、せっかくお前の素の部分っつーか、色々な部分見れたのに。絶対なかったことにはしねーし忘れねぇ」
だから杉田も、俺があの時に言ったこと、全部なかったことにすんなと言った。
だって、朝の、あの偶然がなかったら今ここで話をしていないわけだし、きっと関わっていなかったと思うから。
それに、どんな理由であれ、俺と杉田を関わらせてくれるようになったきっかけを、俺は絶対に忘れたくなんてなかった。
すると杉田はごめんね、と小さな声で謝ってきたから、俺はグシャグシャッと頭をなでた。
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