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23話
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「そうだ、この後用事とかある?」
いきなりの質問に何も考えず「いや、特には...。」と言ってしまう。
そのあと我にかえって「しまった...。」と後悔した。
「じゃあこの後も一緒にいられるね。」
嫌味なくらいの笑顔を向けられる。
もし今ここで嘘をついたとしても、湊にはバレてしまう。
素直に答えてしまった自分を恨んでももう手遅れだ。
自分が悪いとしても目の前の笑顔に腹を立ててしまう。
ギリっとストローを噛むと「どうかした?」と聞かれる。
「どうしたもこうしたも、君といるのがストレスなんだよッ‼︎」なんて言えるわけもなく
とりあえず「別に」とだけ返した。
「そういえば、甘いものはいいの?」
「奢るよ。」と言われると、少し戸惑いつつもメニューに手を伸ばす。
パラパラとメニューをめくってデザートのところを見る。
「いちごパフェ......。」
ボソッと呟くと「それでいいの?」と確認される。
一度頷くと湊は呼び鈴を鳴らして注文をしてくれた。
「......ありがと。」
小声で伝えると少し笑って「いいよ。」と言ってくれる。
時々言動がヤバい時があるけど、意外と優しいんだよななんて考えていると
「あとで一口頂戴。」
と言われる。
「湊、甘いの苦手じゃなかった...?」
僕の記憶が正しければ、湊はあまり甘いものが得意ではないはず...。
少し不審に思いながらも聞くと
「苺なら酸味もあるし、大丈夫だよ。」
と返ってきた。
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