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58話
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しかしその目はさっきとは打って変わって、暗く濁ったものではなくどこか欲情したようなものだった。
「冬麻、冬麻......。」
僕の肩に顔を埋めながら、うわごとのように僕の名前ばかりを繰り返す真空にどうしたらいいのかわからなくなる。
だがそれもつかの間、次は耳元に違和感を感じた。
おそらく息がかかっただけだろう。
それでも肩がびくりと跳ねてしまった。
「ちょ...真空ッやめて......。」
さっきと同じように生暖かいものが耳を這う感覚に腰のあたりがぞわぞわする。
何度止めようとしても何も返してもらえず、恐怖心ばかりが煽られていく。
「い"ッ......⁉︎」
ガリッという音とともに少しの痛みが走った。
驚きで足の力が抜け、脚の間に入れられていた真空の足に受け止められる。
それと同時に解放された手で耳を抑え、真空の顔を見上げた。
「なん、で.........」
今噛まれた...?
なんで、どうして......?
嫌がらせなのだろうか...。
そこまで考えたところで頬に真空の手が添えられたのがわかった。
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