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60話 −真空side−
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久しぶりにちゃんと冬麻に触ったからか歯止めが効かなくなってしまった。
これ以上はまずいと思いつつもキスを止めることができず、しばらくしてから唇を離す。
「ッ......‼︎」
思わず息を飲む。
冬麻と目があうがその目は酷く虚ろだった。
でもその目は確実に僕を見てくれている。
(......嬉しい。)
ずっと僕を見てくれなかった目が今は僕だけを見てくれている。
その事実がたまらなく嬉しい。
もっと見てほしい。
そう思って冬麻に手を伸ばそうとした瞬間、僕のスマホが鳴った。
相手はわかっている。
あいつしかいない。
邪魔しやがってと内心舌打ちをしつつ画面を確認する。
そこには今日はもう引き上げると書かれていた。
「は......?」
もう少しで堕ちるのに?
既読のまま何も返さずに画面を見続けるとまたメッセージが届いた。
その内容を見て少し考える。
ここで引き下がるのは惜しいがこいつが言ってることにも一理ある。
次会うときでいいか。
そう考えて冬麻に目をやる。
「またね、冬麻。」
そう言って冬麻の頬を撫でた。
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