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64話 -夜宵side-
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短気ということは何かあったのだろうか。
だが碓氷は特に焦ったりしているわけでもないので問題はないのだろう。
(いや、でもこいつなら何があっても表情は崩れないだろうな。)
出会って少ししか経っていないがそれでもなんとなくわかる。
ポーカーフェイス...とは違うが表情が全く崩れない。
崩れないというより表情が固まっているように見えて来る。
(......ぜってぇ分かり合えないタイプだわ。)
内心そんなことを思いながら改めて碓氷の顔を見た。
何度見ても整ってるなぁと思っているとある一点に目が止まる。
碓氷の赤い眼を見ていると、どうしても冬麻のピアスを思い出してしまう。
洋紅色...というのだろうか。
「どうかした?」
「あっいや、碓氷の眼の色と冬麻のピアスの色が似てたからつい...。」
「悪いな。」と謝ると「気にしなくていいよ。」と言われる。
気分を悪くさせたかと思って顔色を伺うと何処と無く嬉しそうな顔をしていた。
訳が分からず眉間にシワが寄ってしまう。
理由を聞こうかと迷いながら口を開こうとした瞬間「あぁ、来たね。」という声とともに、視界に明るい髪が映った。
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