アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
65話 -夜宵side-
-
「会えたの?」と会話をしているのを見てそいつが逸れた人だということがわかった。
てっきり彼女とでも来ていたのかと思っていたが、男友達と来ていたらしい。
「一応。」
「会えて良かったね。これもボクのおかげじゃない?」
「は?...調子に乗んなよ。」
仲がいいとはとても言えない言い合いに少し不安になる。
碓氷の方は相変わらずの薄い笑みを浮かべているが、相手の方は機嫌が悪そうだ。
「あぁ、そうだ。紹介するよ。」
話題を無理矢理変えた碓氷は俺の方を見ながら
「彼、今冬麻と仲がいい黒川くん。」
「挨拶しなよ。」と笑った。
いきなりの飛び火にどきりとする。
(相手の機嫌悪いのわかっててこっちに話流すなよッ)
ふざけるなと碓氷の方を睨みそうになったが、こっちを見た男の眼を見てそれをやめた。
否、やめざるを得なかった。
「へぇ、冬麻と......?」
そう言って冷たい視線をこちらに向けてくる。
しかし今はそれどころではなかった。
目の前の男とは会ったことはない。
でも、誰なのかはわかった。
《僕と真空は、眼の色しか似てないから...。》
(......冬麻と同じ眼の色だ。)
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
69 / 79