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端的に言えば、咲希ちゃんは可愛かった。
今時女子の派手メイクでもなく、だからといって大人しすぎず、適度に清楚系にまとまった風貌は俺のタイプだ。
それに話してみればノリも悪くない。
俺を気に入ってくれているという情報があるからこそ、余計に三倍増可愛く見える。
「あれ、真島くんお弁当なんだー!彩り綺麗だね」
「そうかな。適当に詰めただけなんだけど」
「えっ、手作り?真島くんて料理も出来るの?」
なにやら真島の弁当に女子が盛り上がっている。
確かに真島が自ら弁当作って持参してきてるとか、かなり意外だ。
こいつなんでも出来ると思っていたがまさか料理も出来るのか。
「へー、うまそう」
「わっ、あっ…えっと高瀬くん食べてみる?」
楊枝に刺した卵焼きをひょいと差し出された。
位置的に顔の近くに差し出されたから、手で受け取らずにぱくりとそのままかぶりつく。
「お、うまい」
ただの卵焼きのはずだが、それは予想以上にうまかった。
俺の母親が作る卵焼きより5倍はうまい。あいつ適当だから卵の殻とか入ってるし。
モグモグしながらふと真島の顔を見上げる。
なんだこいつ。なんかすげー嬉しそうな顔してるんだが。
笑みを堪らえようとしてるのか、引き結んだ唇がぷるぷると震えている。
「よ、良かったら俺高瀬くんの分もお弁当作ってこようか?」
「えっ、マジで」
「うん。一つ作るのも二つ作るのも手間変わらないし」
「マジかよ。やった」
それはかなり有り難い。
さっきの卵焼きで思ったが、真島料理上手っぽいし。
なんて会話していたら、ふとじいっと見入る女子の視線に気付いた。
「…なんかうめのんと真島くんてほんと仲良しなんだねー」
「ねー!今の会話なんて付き合ってる会話みたいだったよね」
クスクスと笑われた。
まあ『みたい』というか実際付き合ってるんだが、そこは置いておこう。
そして真島は照れてんじゃねーよ。
「気持ちわりーこと言うな。それより連絡先交換しようぜ。またあのメンツで遊びに行きたいし」
「するするー!ちょっと待って、スマホは…っと」
咲希ちゃん可愛かったし、俺の事気に入ってくれてんなら行動は早い方がいい。
昼飯終えたらさっそくメッセ送って、学校帰りにどっか行こうと誘ってみよう。
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