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好きな人5
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-次の日-
花森さんは珍しく朝早く教室に来ていて、僕と折に謝って来た。
折は「翠に謝って」、僕は「折に謝って」なんてお互い同じことを言い合っててなんか面白かった。
折は自分から花森さんに説明をして、同性愛について話していた。
納得してくれたようで「本当にごめんなさい」と謝ってくれて、その噂をしていた一部の女子にも説明をしてくれたらしい。
なんだかんだでいい子で安心した…
折もカミングアウトすることにはなったけど、理解してくれる人が増えて嬉しいみたいだった。
1限目が終わり、トイレへ向かう。
廊下を歩いていると後ろから
「あの!」
と声をかけられた。
僕「はい?」
振り返るとそこには身長が高くて、いかにも爽やかスポーツ少年!って感じの男の子がいた。
「これ、昨日落としたよね?
多分君、走ってて気づいてなかったと思う」
差し出された手を見てみると、そこには僕の鞄についていたはずのキーホルダーが____
…しかも修平から貰ったまま捨てれずにいるやつ
____あ!
昨日のチャリンって音はこれのことか!
僕「あ、ありがとうございます。
全然気がつかなかった」
「全然いいよ!じゃまた」
名前も聞けてないのにその男の子は走って何処かに行ってしまった。
…なんとなく修平に似ていて、真っ直ぐ目見れなかった…
キーホルダーをギュッと握りしめるとその男の子の後ろ姿を見つめる。
" ありがとう "
もう一度心の中で呟いた。
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