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好きな人8
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急いで玄関へ向かうと恐る恐るドアを開ける。
奈美「こんばんは、翠くん。
本当に久しぶりね、元気?」
僕「うん、おばさんは元気?」
奈美「えぇ…ところでね、修平知らない?」
ドキッ
その名前が出た瞬間心臓が嫌に動いた。
僕「…知らないけど修平がどうかしたの?」
奈美「一週間前ぐらいから家に帰ってないのよあの子。
翠くんに聞くのも迷ったんだけど一応ね…」
一週間_________?
なんでそんな長い時間……
僕「本当にわからない…
修平とは高3の卒業式以来話してないし」
奈美「修平も同じこと言ってたわ…
すごく寂しそうな顔でね」
" 寂しそうな顔 "
絶対寂しくなんかない_______
だって修平には
僕「修平の彼女に聞いてみたら??」
奈美「……かのじょ?」
奈美の頭には見えてはいないがハテナが浮かんでいる。
僕「えっ、知らない?
修平彼女居ると思うんだけど…美紅(みく)っていう」
奈美「あぁ、美紅ちゃんね、
卒業式の一週間後ぐらいに別れたらしいわよ」
え________________
修平、あの子と別れてたんだ_____
僕「な、なんで?」
奈美「理由は知らないけど自分から別れを告げたって
言ってたわね」
しかも修平から別れを切り出したなんて
ショックな反面、なぜか少しだけホッとしている自分がいる。
(な、何考えてんの僕)
するとそこに
「ただいまー兄貴」
蒼が部活から帰ってきた。
奈美「あら、こんばんは蒼くん」
蒼「あ、修平ママ!こんばんは」
蒼の顔がパァっと明るくなった。
奈美「蒼くんも帰ってきたことだし私も帰るわ。
もしどこかで修平をみたらまた教えて
くれない?」
僕「…わかりました。」
奈美さんは僕に頭をペコっと下げると家へ帰っていった。
修平、一体何してるんだよ一週間も…
それよりも
" 卒業式の一週間後ぐらいに別れたらしいわよ "
なんで…ちょっと嬉しがってるんだよ……
あんなラブラブだったくせに、めちゃくちゃ大事にしてたくせになんで手放してんだよ
別に高校の時も反抗期からか修平が家に帰りたがらなくて僕の家に来たりしたこともあったし、そこまで心配ではないんだけど…
奈美さんのためにも早く帰ってきて、修平______
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