アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
story2~及川side~
-
気になりすぎて自然と足が2人の方に向かっていた。
私服だということは完全にプライベートだと思われるし...。
すると、コーちゃんの顔がみるみる赤くなり、黒木先生がコーちゃんの頭を撫でる。
「ど、ゆう...こと?」
なんで赤くなっているのだろう。
頭を撫でるほど仲が良かっただろうか?休日に一緒に出かけるほど仲が良かっただろうか?
その後だ、衝撃を受けたのは。
「え?」
2人の唇が重なった___。
______________
そこからどうやって帰ってきたのかはあんまり覚えてなくて、頭がぼーっといている。
気づいたら家の前まで来ていた。
「あれ?お兄ちゃん二階行っちゃうの?ご飯できてるよ」
まだ中学に入ったばかりの妹が階段の下から呼び止めてくる。
「うん、ごめん。ちょっと...」
「お兄ちゃん?気分でも悪いの?大丈夫?」
「大丈夫だよ。ただちょっと休みたいから母さんにご飯は後で食べるって言っといて」
「...うん。分かった」
妹はそれだけ言うとリビングに入っていった。ほんと、いい妹を持ったものだ。
二階の自分の部屋に入るなり、ベッドにダイブ。
「僕と同じ...なのかな」
今日見た事が頭をプレイバックして、思わず「ん〜」と声が出る。
もしかしたら、いや多分違うけどもしかするとコーちゃんも男の人が...?
考えたって分からないし余計混乱するだけだ。
「電話...してみよっかな」
というか、なんでこんなにショックを受けてるんだろ。
あれかな?大好きなお兄ちゃんに恋人が出来た弟の心境みたいな。
別にコーちゃんが誰を好きだろうと、対象が男だろうと女だろうと僕が口を出すことではないし、それはコーちゃんの勝手だ。
けど...。
「寂しかったのかな」
言ってくれなかった事が、寂しいのかもしれない。
そもそも2人が付き合ってるかまだ分から...いや、じゃなかったらキスなんてしないよね。
「電話!しよう!うん!そうしよう!」
見てしまったものはハッキリしないと次会った時どんな顔していいかわかんない。
それに黙ってるのは相手にも悪いだろう。
こういうのはきちんと言った方がいい。きっと。
勢いよくベットから起き上がると、スマホを取り出し「コーちゃん」と書かれた画面を開く。
数十秒躊躇らった。男だろ僕!
「えい!」
勢い任せに電話をかけた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
35 / 53