アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
3話(2/10)
-
「さて、じゃあここの事についていくつかルールがあるから説明しておくね」
「ルールなんてあるんですか?」
「どこの寮にもルールぐらいあるよ。まあ基本的に門限が10時で食事は時間厳守で必ず寮に住む皆で取る事。人を連れて来るなら事前に許可を取ってね」
他に共有スペースは綺麗に使う事、食事の時間に間に合わない場合も帰宅が遅くなる時も連絡必須だからと付け加えられる。何か特別な事でもあるのかと思ったが、案外普通な事ばかりで少し拍子抜けしてしまった。
「ちなみに連絡って誰にするんですか?」
「林さんか賢にすればいいよ」
「はやし?けん……」
「あぁ、林さんはここの家政婦のチーフでベテランだから何か困った事があったら頼りにするといいよ」
そういえば部屋の片付けをしている時に何人かエプロンをした女の人の中に福よかで如何にもリーダーですといった人がいたような気がする。
「ちなみに賢っていうのは橘賢太郎。俺の…秘書みたいなもんかな」
「ひ、秘書がいるんですか!?」
秘書がいるなんて、この人は一体なんだろう。
取り敢えず金持ちなのは先ず間違いない。
今朝駅で待っていたら迎えに来た慶一の車もメーカーは知らないが高級車だった。
高校の理事長と血縁関係があり、ついでに言うならこの屋敷も彼の所有物。
この若さで親の会社でも継ぎ社長でもやっているのだろうか。
つまり根っからのお坊ちゃまな訳か…
それなら世間体がおかしいのも色々と分かる気がする。
ついでに聞いた話では一人で住むには勿体無いからと知り合いの人間に寮として部屋を貸しているらしい。
だからなのか、この共有スペースである談話室に慶一の写真が飾ってある。
……だからって上半身裸のキメ顔の写真まで飾らないで欲しい。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
7 / 47