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5話(3/4)
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「え、流がホモなのかって」
コクリと頷く。
帰宅すると丁度家の前で奏を発見したので、ちょうどいいなと談話室に移動して早速聞いてみた。
あれからずっと気になって気になって仕方が無い。
奏と流は昔からの知り合いなので、もしかしたら何か知っているかもしれない。
きょとんとした奏は次の瞬間、壮大に笑い出した。
「アハハハ、な……流がホモ?な、なんでそう思ったの?」
「えー……えっと、なんか白谷ってのがクラスにいるんですけど、そいつには気をつけろって言うからもしかして白谷が好きだからオレと仲良くなるのが気に食わないのかなって」
「それでホモ?……っ、ど、どうしてそういう考えになっちゃ……ククッ」
苦しそうに腹を抱えて笑う奏の瞳にはうっすらと涙まで浮かんでいる。
まさかこんなに笑われるなんて考えもしなかった千尋は今更になって馬鹿な考えをしていたんじゃないか恥ずかしくなってきた。
「あんまり笑わないで下さいよ、カナ先輩」
「ごめんごめん、だってちーちゃんがあんまり面白いこと言うからさー。でも、間違ってはないかもね」
「エッ!?じゃあ本当に……」
「だって僕、流とヤったことあるもん」
「エェェェェェェ!!?」
さらりと凄いことを投下された。
ヤった、とはセックスで間違いないだろう。
頭上で流と奏が抱き合ったりキスしたりといったシーンが沸々とイメージされていく。
まさかこの二人にそんな過去があったなんて……
「なーんて嘘に決まってんじゃん。流を抱くぐらいなら死んだほうがマシ」
信じちゃダメだよ。
ウィンク付きの可愛い笑顔で言われ、何故だかドッと疲れてしまう。
そういえば初めてここで会った時も言い合い、というか喧嘩をしていたような気がする。
少しでも信じてしまった自分に馬鹿だと言いたい。
(なんだか流がホモなのも胡散臭い)
もしかして本当に馬鹿な事を考えていたんじゃないだろうか。
「ただ白谷には気をつけた方がいいかもね。ちーちゃんは可愛いから」
「いや、可愛くないです。……てか白谷ってなにかあるんですか?」
「アイツは、ね。流と色々あったからさ」
(色々ね)
深く聞きたい所だが、なんとなく聞いてはいけないオーラを感じる。
とにかく今後も白谷には気をつけたほうがいいのは確かなようだ。
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