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「聞きたいことがあるんだが、いいか?」
一通り終わったのでソファーに向かいながら話しかける。
隣に座るのは嫌がられるかと思ったけど意外と大丈夫なようだ。
「わかる範囲でいいから答えてくれ」
聞きたいことは山ほどあるけどとりあえず知っておかなければならないことを聞く。
「年齢、住んでた場所、何であそこにいたのか、親はどうしたのか」
とまどいながらもちゃんと答えてくれた。
逃げてきたといった。誰からだろうか。そこも聞きたかったけど、今聞いてはいけないと思い聞くのをやめる。
「ありがとな」
そう言って頭を撫でてやる。別に撫でるのが好きというわけではないが、なんか撫でたくなるんだ。こいつは。
「…めんどくさくないの?僕はなんにもできないし、いるだけで不幸になってしまうかもしれない。それでも僕を置いてくれるの?」
いきなり何を言い出すんだ。めんどくさいと思ったら拾っていないしな。
「そんなこと構わないさ。第一、お前を拾った時点で覚悟はしていたことだ」
一緒に暮らしていくんだからこいつの不安なことは取り除いてあげたいと思う。
撫でていたら急に泣き出してしまった。なんだ、どうしたんだ。どこか痛いのか?
「どうしたんだ?」
そうすると、こんなに優しくされたのが初めてだという。
ほんとどんなところで育ったんだ。
泣いてもいいというと怒らないかと聞いてきた。
そんなこと確認しなくてもいいのに。
「ああ」
そういうと思いっきり泣きだしてしまった。
こいつはまだまだ心は子供なのかもしれない。
支えて上げれるようになればいいな。
そうして愁は30分ほど泣いて、泣きつかれたのか眠ってしまった。
「俺も寝るか」
疲れていたし、時間を見ると1時を過ぎていた。
愁を抱っこしてベットへ寝かせる。
俺のベットは幸いにも大きい。それと愁は体も小さいので一緒に寝ても問題はないだろう。
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