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18歳以上ですか?
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しばらくして、ピンポーンと聞こえる。来たか。
「こんばんわ、魁斗さん」
「おう。遅くに悪いな。あがってくれ」
お邪魔しますと、言いながら入ってくる。
リビングに入り、篠崎が問いかけてくる。
「これが例の子ですか。詳細をお聞きしたのですが、よろしいですか」
「隠しても無駄だろうからな。わかる範囲で答えるよ」
昔からこいつに隠し事は通じない。なぜだろうな。
「では、まずは拾った経緯ですね。あの時はすぐに切られてしまいましたからね」
「まあまあ。拾った経緯は、そうだな。そこに居たからとでもいうか」
「つまりはお人よしですね。もし間者だったらどうなさるおつもりで?」
「その可能性は極めて低いだろうな。なんせ愁、ああこいつは愁っていうんだが。愁は見るものすべてに怯えているからな」
「そうなんですね。一応こちらでも調べてみますが。それとこれからなんですがどうするんですか?魁斗さんも仕事ありますし」
「うーんそうだな。とりあえず一週間のうちにいろいろ話してみるけど、家で留守番になるだろうな」
「そうですよね。わかりました。愁さんは何歳ですか?見た目より歳はいっているのでしょうけど」
「16だそうだ」
それを聞いた篠崎はなるほど、といって愁を眺めている。
その時にもぞっと動いたかと思うと
「…ふじみやさん…?」
「起きたか」
そこにいたのは篠崎だったので愁はパニックになって怯えてしまう。
「愁、落ち着け」
「ふ、藤宮さん?」
どこにいるか分かっていないだろうから、俺はこっちだと言い篠崎を紹介する。
「篠崎です。よろしくお願いします」
「よ、よろしく…お願いします…」
お。こっちきた。背中に隠れたか。俺には怖がらなくなったの少しうれしいな。
怖いかと聞くと、頷いてまた隠れてしまう。これはどうするか。
考えていると篠崎が愁に話しかけた。
こいつは見た目の割に怖くはない。見た目は完全にやばい奴だけど。まあ、俺にとったらこいつは厄介なやつなんだが。頼りにはしているけど、本人には言わない。
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