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そんな生活が一週間くらい続いた。
「なあ、愁。明後日から俺仕事なんだけど、お前どうする?」
そうだよな、いつまでも家にいてくれるわけじゃないし。僕はどうしようか。
「僕はどうすればいい…?」
「うーん。あ、要に会ってみるか?」
「要さん…?」
誰だろう、また知らない人ができた。
「そう、要は医者だ。前は普通に勤めてたんだが、同僚を殴ったらしくてな。今はうちの組で医者をやってくれている。少々口うるさいところもあるが、俺の幼馴染でな」
「怖い人?」
「いや、怖くないよ。ただ、口は悪いかな。どうだ?」
知らない人に会うのは怖い。篠崎さんの時も怖かった。だけど会ってみたらそんなに怖くなかった。それは隣に藤宮さんがいてくれたおかげかもしれないけど。
「…一緒についてきてくれる…?」
「…!もちろん。俺もついていくよ」
「じゃあ、会ってみたい…かも…」
自分からこんなことを言うのは恥ずかしくて、どんどんと声が小さくなってしまった。
だけど、ちゃんと届いていたようで、藤宮さんはうれしそうな顔をして、僕の頭を撫でていた。
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