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奇病短編〖傷〗>>8
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<こーすけ視点>
なんだっていつも、悪い予感しか当たんないのかね。
家の扉を開けてすぐ、目に飛び込んできたのは、首を吊っているフジの姿だった。
hr「フ、フジ…?」
ksk「なにやってんだ?!おい、フジ!!」
急いで駆け寄り、天井からフジを下ろした。
時すでに遅し。すでにフジは事切れていた。
hr「フジ、フジ、フジぃ…」
たまらず泣き出すヒラ。
ksk「ヒラ、もう見るな。」
ヒラにフジを見せないようにしながら遺体を床へと下ろす。
その時、机の上に何かが置いてあるのが見えた。
ksk「なんだ、これ…」
それは最俺のメンバー3人に当てられた手紙と、刺青病の治療法だった。
hr「治療法…!?フジ、知ってたんだ…。グスッ」
ksk「とりあえず、読んでみるか。」
――――――――――――――――――
こーすけへ
この手紙を読んでるってことはまあ、目の前の俺にびっくりしてるだろうな。
変なもの見せちゃってごめん。
急に勝手なことして、こーすけもヒラも怒ってるとは思う。けどごめん。
謝罪の言葉しか浮かばないからこれで終わるわ。
とりあえず、刺青病の治療法ならそこにあるからそれをあてにしてくれ。
最期の手紙って感じが全くしないけどごめんな。
ただ、みんなと過ごせた日々はめちゃくちゃ楽しかった。ありがとう。
さよなら。
フジより
――――――――――――――――――
ksk「ありがとう、さよならって…。ほんとにお前馬鹿だな…(グスッ」
正直、未だにフジが死んだというのを実感しきれていない。心のどこかでまだ生きてるんじゃないか?って思ってる。
でも、こんな手紙書かれてちゃ認めざるを得ないよな。
hr「うっ…ひくっ……フジぃ……」
ヒラ宛の手紙にもきっと同じことが書かれていたんだと思う。
静かな空間に、ヒラのすすり泣く声が響く。
と、そんな空気の中俺のケータイに着信が入る。
それは、キヨの入院している病院からだった。
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