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「…人に名前を訊くんだったら、まず自分が名乗るのが礼儀じゃないんですか?」
その一言に教室全体がざわめく。
先輩に向かってそんな事言う奴はそうそういないもんね。
面白い子だなぁ。
「…そうだね。ゴメンね。俺は小浮気栗花落。…君は?」
「………佐倉綾斗……。」
「あっ。男の子なんだ。」
「……はぁ?」
うちの学校、男女どちらの制服も着れるからボーイッシュでクールな女の子かなって思ってたけど。
どうやら違うみたいだね。
「佐倉綾斗……じゃあ、綾ちゃんだね!!」
「…そんな女みてぇな呼び方しないで貰えますか?」
「えー。似合ってるのに…」
「…俺、寝るんで。どっか行って下さい。」
そう言って綾ちゃんは有無言わさずに机に伏せて眠ってしまった。
「栗花落、振られてやんのww」
「ん~。脈は無いみたいだけど、まだ降られてないかな」
「…ポジティブだな。」
予鈴が鳴っちゃったから教室に戻る。
話していた女の子達に手を振って廊下を歩く。
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