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夢の答え
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恥ずかしさと嬉しさとドキドキと。
色んな感情がいっぺんに押し寄せた僕は、眠れるわけない。
と、思ってたけど、一日のうちにあった出来事に疲れていたのか、気付いた時にはスヤスヤと眠っていた。
次に目が覚めた時は、僕の側でボソボソと話し声が聞こえた。
「悪いな兄貴、オレのが先だわ」
「本当か? 何時だ」
「あー、先月末くらいか?…怖い顔すんなよ、悪かったって」
「俺はいい、ちゃんと雫に謝れよ」
「それより、なんでやったんだ」
起きてしまって、どうしようかと思ったけど僕の名前が出た事が気になって狸寝入りしてしまう。
「あー、はいはい…それが、寝惚けた雫が可愛い顔してオレの頭わしゃわしゃ撫でくり回すからさ…つい?」
「はぁ、ついでも寝ている相手に…しかも恋人でもないのにキスをするもんじゃない」
正兄ちゃんの言葉にピクリと反応してしまう
えっ?キス?正兄ちゃん今、キスって言ったよね?
え?僕、知らないうちに律兄ちゃんとキスしてたの?
寝たフリをしていたのも忘れて無意識にもごもごしていたのか2人が反応する。
「雫、起きてるのか?」
「話、聞いてたか?」
「ふぇ?!…ぁ、ぅ…うん」
そろりと目を開けると2人は肩肘をついて、頭を支えた状態でサイドから僕に柔らかな笑みをくれる。
「何処から?」
律兄ちゃんの問に恥ずかしさで2人を見ないよう天井を見つめた。
「ぁ、律兄ちゃんが…先、って。」
「じゃ、殆ど聞いてんだな。2人で映画に行った日の前な。」
映画行った日の前。
あ、僕の夢の中にレトリーバーが出て来たやつだ。
もしかして、と思い恐る恐る夢の話をしてみた。
「ふはっ、オレは犬かよ。でも、夢の通り雫から迫ってきたんだからな。」
「せ、迫ってないよ!!」
たとえ、夢の中でも寝惚けていたとしても自分の行動に恥ずかしくなった。
まさか、レトリーバーだと思ったいたのが律兄ちゃんだったなんて。
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