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憎んでいても
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ちなみにそれぞれの名前は
Blue sky
総長,妃未来 キサキミライ
副総長,宮城樹 ミヤギイツキ
幹部,夏川冬季 ナツメトウキ
白虎
総長,鈴村陸 スズムラリク
副総長,轟爾 トドロキナンジ
幹部,宮下一輝 ミヤシタイッキ
BLACK BIRD
総長,宮地神奈 ミヤジカンナ
副総長,丹田水鬼 ボンダスイキ
幹部河野鬼灯 コウノホオヅキ
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆*:..
紫苑「お兄さん達さぁ俺そこの店に用があんだよ。どけてくんねぇかな?」
BAR前。総長と幹部の2人が集まる日。
中には今四季彩を待っている他のグループがいる。
当たり前だけどまぁその前のここに護衛がいても不思議じゃなくて…。
「おい坊主。ここがどこか分かってんのか?お前みたいなのが来る場所じゃねぇんだよ。」
「そうそう,君にはちょーと早いかな~。」
「お兄さん達で良ければ遊んであげるけど?」
あぁーうぜぇ!
数はそんなに多くねぇけど護衛につくだけあってめんどそうだ。
«カランカラン»
フードを深くかぶり相手から顔が見えなくする。
口元だけが覗く。手はポケットに突っ込んでニコッと笑う。
紫苑「どーも,こんばんわ。」
陸「誰だ。外にいた護衛は」
紫苑「通してくれないからお致しちゃった~ごめんね?」
外の伸びている人達の方を向き謝る。
ここは強引に行った方が絶対にいいと言う確信があったから。
神奈「黒猫か…」
未来「何しにここに来たんだい?」
紫苑「お願いをするためにです。どんなに待っても四季彩の人達は来ませんよ?」
陸「その根拠は?」
紫苑「四季彩の部下に教えて貰った。今頃滝本まりかってやっとベットで愛し合ってるってね。」
黒猫…久しぶりに呼ばれたその名は昔寂しさを紛らわせるために痛みに走った俺が暴れ回っていた時に着いた裏の名前。
黒猫
確か由来は闇の中同じくらい黒い姿をした奴が猫のように壁を蹴り宙を舞う。
中には白猫という者もいたけど。
肌の白い細身だからという理由で…。
神奈「待て,色彩トップの狼の恋人はお前じゃなかったか?桜木紫苑。」
紫苑「やっぱり知ってるよな,俺の本名。確かに恋人だったよ?でも滝本まりかに奪われちゃった。」
フードを外しまっすぐ総長たちを見る。
未来「そんな…あんなに溺愛してたのにかい?」
紫苑「さぁ直接じゃないけど滝本まりかから言われた。ちょとカマかけたらすぐ釣れたって。まぁ繁華街で狼と滝本まりかが2人で歩いてるのを見たけど。つーかそんな話をしに来たんじゃねぇんだけど。」
陸「…お願い」
紫苑「そ,お願いをしに来たの。でもその前にさせめてBARの中をあんたら9人と俺だけにしてくれねぇかな。さっきから周りからの殺気が気になるんだけど…避けてくれないなら悪いけど気を失ってもらうしかないんだけど…」
陸「…お前ら出とけ。総長命令だ。」
紫苑「おぉ!話わかってんね~白虎の総長さん」
陸の声で辺りにいた下っ端さんらが次々に出ていく。
紫苑「まぁ全員出ていった!ってことにしときましょうか,さてここからは真面目な話なんでおふざけ無しで。」
未来「じゃあそのお願いとヤラを聞かせてもらえるかな?」
紫苑「…四季彩を潰さないでくれ。調べなくとも分かる。今の四季彩は落ちぶれた。このままほっておいたら参加に降ったチームから不満が溢れ出る。そうしたらここにいる3チームも加わる大きな交戦になる。それだけは避けるため四季彩を早めに潰そうとしている。そして今日その決断が出る最後の時だった…あってるか?」
神奈「驚くほどその通りだ。でもなぜお前がそれを止める。お前には関係ないはずだ。ましてやお前は裏切られた上に捨てられたはず。憎んでもおかしくない。なのになぜ止める?」
紫苑「憎んでもか…そりゃ確かに悲しかった。まぁまだ狼本人に言われてないのが救いだな。でも俺はもう知ってるから大丈夫なんだ。人は人を裏切るし切り捨てる。世界はひどく醜いものだから。あと少しの情が残ってんだろうな。」
陸「…やめた所で結局は下からの反乱が怒るぞ」
さすが総長,指摘するところが鋭い。俺は不敵に笑ってやった。
紫苑「それは問題ない。もう手は売っておいた。大変だったんだぞ?傘下のチーム一つ一つに行って頭下げたり聞いてくれなかったら金払ったり…体売ったり,ほんとに疲れた。」
3人の総長がピクリと眉を動かし幹部が目を見開いた。まぁ普通裏切られた人間にそこまでしねぇよな。
未来「そこまでしてなんで助けようとするのか聞いても?」
紫苑「そうだな,俺に律以外をちゃんと愛せることを教えてくれた感謝を込めて。短い間だったけど気に入らない人もいたけどこんな俺に居場所をくれて。俺なりの感謝の気持ちだ。」
陸「…確かに若頭たちが気に入るわけだ。」
紫苑「え?」
陸「いやこっちの話だ。分かった四季彩を潰すのはやめよう。」
紫苑「…マジですか?」
陸「そう言ってるだろ」
紫苑「ホッ…ありがと,それじゃ俺は行くわ…ほんとにありがとな。俺の話を真面目に聞いてくれて」
そうして俺はBARをあとにした。
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