アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
手当て
-
コンコン……
「体の調子は大丈夫?」
体の傷を発見したあと、僕は一旦応急セットを取りに行き部屋に戻ってくるとじっと何を考えているかわからない目で僕を見つめる彼に問いかけた
何も話さない彼に少しずつ歩み寄ると一瞬体をビクつかせ僕が彼のすぐそばにくると毛布の中に閉じこもりガタガタと震えていた
毛布の中からは
「………っごめ…なさ……やめ……っくださ……」
と泣きながら何度もあやまる声が小さく聞こえた
最初は驚いたがあんな状態で彼を発見したんだから普通ではないと思っていたがここまで怯えられると…
彼の行動は僕のサディスティックな心を刺激した
毛布を掴み勢いよく剥がすと目を瞑って小さく縮こまりガタガタと震える彼が姿をあらわした
すぐさま彼の上で馬乗りになり
顔の前でクロスしている腕を片手で頭上に固定し
もう片方の手で彼の顎を掴んだ
彼は一層震え出し諦めたかのように目をぎゅっと瞑っている
目からは涙が零れさらに僕の心を高ぶされた
「少しでいいから目を開けてみて?」
と、優しくまぶたにキスをしてやると
ゆっくりと目を開き、大きく透き通った綺麗な水色の瞳が僕の視線と合わさった
安心させるように彼に笑いかけてやる
「僕は手当てをしにきただけだからそんなに怯えなくても大丈夫だよ」
こんな状態で言っても説得力はないと思えたが次第に彼の震えが収まり次は驚いた様子で大きな瞳がさらに大きくなり僕の目をじっと見た
「………てあ…て…?」
何をそんなに驚くのかわからないがひとまず彼の上から降りて救急箱から消毒液とガーゼを取り出した
少し暴れたせいか血が少し滲んでいて痛々しい
「君の名前を教えてもらってもいいかな?」
手当てをしながら驚かせないようにゆっくり話しかける
「…く…ろ..こっ...…テツ..ヤ…です…」
何故か喋りにくいそうで声が詰まっている
多分首まわりくっきり残っているあざが原因だろう
長時間何かで首を縛られていたのか
紫色の痕が残るほどだった
「喋りにくいのはその首のあざのせい?その痕の理由を聞いてもいいかな?」
と問いかけると少し躊躇しながら
「…く…びわ…」 と答えた
首輪……
なぜ首輪のあとがついているのかわからなかったが
きっと声を出せないようにキツく絞められていたのだろう
よほどトラウマだったのか、テツヤはまたガタガタと震え出しそれを抑えるように僕はキツく握られた拳に手を重ねる
「何があったのかは今は聞かないよ、その代わりに僕と一緒に来ないか?」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
6 / 12