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「うわ!」
男は、自分の手を掴もうとする俺の手首を掴むと、そのまま背後で捻りあげ、床に押し倒した。思い切り体を床に打ち付けられたせいか、一瞬息が止まったが、この位で大人しくなる俺ではない。なんとか男の下から出ようと全力で暴れた。しかし、全く拘束は緩まない。
こいつ、どんな筋力してるんだよ!
「離せ! くそ!」
「こらこら暴れなーい。君が一番価値高いんだから」
「この! 離せぇ!!」
「ジーク。そのままお前が拘束して査定室に連れてけ。その暴れ具合だと、枷だけじゃ逃げる」
「はーい。にしても、君いい匂いだね。ねーえ。アルクレイド。味見してもいい?」
「唾液だけだぞ。ついでに体液を飲ませてやれ、少しは大人しくなるだろう」
「はーい」
「んん!」
ふざけんなと叫ぶ前に、何かを口に突っ込まれた。よく見ると男の指が、奴の髪色と同じ触手になっていた。
まさか、人の皮を被った化け物だったとは。周りの外国人は怯えているのか、俺の事を助けることなく大人しく化け物の仲間達に、部屋の外へと連れてかれていく。
その間にも、触手は俺の口の中で暴れ回り、唾液を吸い取っていく。はっきりいって、気持ち悪さしかない。
「うーん。君の体液、普通の人より甘いねぇ。これは高く売れるなぁ」
「ん! ふぅ!」
「噛んでも無駄だよ。俺達触手族は物理効かないから」
「ん!」
喉奥に触手を突っ込まれたかと思ったら、何か液体を吐き出される。思わず飲み込んでしまったが、嫌な予感以外になにかあるなら教えて欲しい。
「普通なら、弛緩効果しかないみたいだけど、相性がいい奴の体液だと、媚薬効果があるらしいよ」
人間の体って本当に面白いよね。なんてのんきなこと言いながら、未だに口の中を弄ってくる化け物。いい加減顎が疲れてきた。しかも、言われた通り、こいつの体液を飲まされれば飲まされる程、体に力が入らなくなっていく。
「一番美味しい体液は、ここから出る白いのらしいけど、さすがにそれまで味見したら、アルクレイドに怒られちゃうからね」
「ふぅ!」
こいつ、服の上から股間触ってきやがった! ってことは、まさか、こいつの言ってる一番美味しい体液って……。
「遅いジーク! 早くそいつ連れて来い!」
思わず固まっていると、先ほど、アルクレイドと呼ばれていた化け物が顔を出す。いつの間にか部屋には、俺とジークという奴だけになっていた。
「はーい」
「かは!」
やっと口から触手が抜け、新鮮な空気が肺を満たす。俺の唾液にまみれたグロテスクな触手は、一瞬で人間の手に戻るから、不思議だ。
「じゃ、行こうか」
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