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ー番外編ーとある飼育員の日常(ジーク視点)
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※物語の関係上、こちらを先に上げさせていただきます。
とある社長室の一幕は、この話の後に再アップさせていただきます。読まれた方、前後してしまって申し訳ありませんが、ご了承ください。
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面白そうな子だな。
それが、俺の黒髪ちゃんへの第一印象だった。
ーーとある飼育員の日常ーー
「今回は、少し多めに人間を召喚する」
いつものミーティング、店長はそう皆に言った。オールバックの灰色の髪に優しげな小豆色の瞳。俺らの種族では高齢になる店長は、優しげな雰囲気がありながらも、年齢を重ねた貫禄もある。
ま、俺らの仮の姿ってある一定の年齢からは変わらなくなるんだけどね。こう、オーラっていうのかな? そういうのがバンバン伝わってくるんだよね。うちのてんちょーは。
「またなんで」
「近々人間ブームが起きる。その為の在庫管理したくてな。皆には少し負担になるかもしれないが、よろしく頼む」
「はい!」
店長の予想は外れたことはない。来るというなら、来るんだろうね。
稼ぐ為に魔力を使うことに、誰も反対はない。
「さて、今回はどんな人間がくるのかな」
期待を込めて同僚と共に召喚陣へ魔力を注ぐ。この魔法陣は、異世界にいる人間をランダムに召喚するもの。ここに注ぐ魔力の量によって、隣の部屋に召喚出来る人間の数が変わるってカラクリなんだよね。
今回は多い数で魔力を送ったせいか、召喚部屋を開けると、いつもより多めに人間が召喚されていた。
「お、いい感じじゃない」
ざっと人間を見渡す。茶色、金、赤色。うん。いつもの色。何人か髪を薬品で染めちゃってる残念な奴もいた。俺達が不良品って言ってる人間。あの人間が髪に使う染料は、髪を全剃りしても臭くて堪らないから、ペット用には出来ないんだよねー。髪剃ってから人肉屋に売らないと。
「うーん。やっぱり、数が増えると不良品も増えるねー」
と思ってたら、あらま。
「え、うっそ。今回黒髪いるじゃん」
見慣れた色に混じる見慣れない色。そこには、黒髪。この職業ついてそれなりに経ったけど、黒髪を見るのは初めて。しかも天然モノじゃん。これは今日の召喚の中では最高級品だ。
まぁ、今回の中で一番脱走しそうな表情もしてるけどね。案の定、枷つけようとしたら、反撃してきたし。
「 !」
「はいはい、暴れなーい」
触手で拘束し、体液を飲ませる。時たまこういう風に暴れる人間がいるせいか、対処は難なく出来る。しかも、俺の体液ってどの人間と相性いいのか、他のやつの体液よりも弛緩効果が強いんだって。
そのせいで、暴れん坊ばっかり飼育員任されて、もう散々だけどね。
あ、ここでは、召喚と飼育と査定でそれぞれスタッフが分かれている。俺の場合、人間医学管理免許。あー。一般的に言う人間専門のお医者さん? の免許を持ってたから、最初は査定のみとして雇われたんだけど、魔力それなりにあるし、人間育てるの好きだから、全部任されるっていう優秀さ抜群なんだよね。いやー。自分で言ってて照れるなー。何故か、兄さんみたいにモテないけどね! これは泣けちゃう!
ちなみに、アルクレイドもその1人だったりする。彼の場合、業務は召喚寄りになってるせいか、滅多な事がないと査定や飼育はしないんだけどね。
「黒髪は、ルンファクが担当だそうだ」
「なーんだ。残念」
査定室に黒髪ちゃんを置いて、部屋を出るとそうアルクレイドに言われ、思わず肩を落としちゃった。
生意気そうだったけど、可愛い顔してたから、弄ったら絶対面白いのにー。
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