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そんなある日、事件が起きた。
「た、助けてっす!」
慌てたように家に転がり込んできたのは、リオンの部下であるリタリスだ。リスに近い獣族らしく、小柄な体型をしてる。
「どうしたんだよ」
生憎、レオは買い物に行ってて家には俺しかいなかった。リタリスは、レオを探すように辺りを見回していたが、よっぽど余裕が無かったのか、俺の腕を掴んだ。
「こっちの黒髪でもいいです! 早く来てください!」
「おい!引っ張るなよ!」
訳もわからず、リタリスによって連れてこられたのは、こっちの警察署みたいな所。ちなみに、リオンの職場でもあったりする。
「はやく、こっちっす!」
「ちょ!」
引っ張られるまま、建物の中を走ると、どったんばったん、ガッシャーン! というような奇妙な音と、そちらに近付けば近づく程、野次馬がうじゃうじゃ集まっていた。
ほんと、何事だよ、これ。
「実は、いきなり触手族の奴がきて《俺のものを返せ》ってリオンに殴りかかったんっす! リオンも短気で喧嘩っ早いから、応戦し始めてしちまって。お願いだから止めてくださいっす!」
「……」
俺は、リタリスの言葉を半分も聞いてなかった。それ程までに、目の前の奴らに目を奪われていたのだ。
対触手族用のナイフを手に持ったリオンと対峙している触手族。それは……。
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