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④
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「黒髪かわいい!」
「トールくんっていうんでしょ! 触らせて触らせて!」
「離せぇ!」
無数の触手に拘束された。暴れると余計絡まれると分かっても、これは暴れたくなるわ!
お陰で、触手の海に沈むという。マジで息出来なくなりそうなんだけど!!
「いやー。すごい人気、俺よりモテモテじゃない?」
「フリークス。これはなんだ」
「んー? トールくん歓迎し隊の隊員」
「そんな隊、この会社に無かったはずだが?」
「トールくんが会社に来るって言ったら、すぐに出来たよ。さすが我が社の団結力は最高だね」
「さっきもアミラ達に言ったが、もっと他のことに使え」
「お前ら、普通に喋ってねぇで助けろー!!!!」
触手の海に完全に埋まる前に、俺はコバルトの触手によって引っこ抜かれた。名残惜しそうに絡んでくる触手を必死に足を振って払うとやっと大人しくなってくれた。
やばい、まじで死ぬかと思った。
「これは俺のものだ。無闇に触るな」
「えー」
「今日ぐらいいいじゃないですか」
「だめだ」
ブーイングが上がる中、コバルトは俺の体に回した腕を絶対に解こうとしなかった。お前は、お気に入りの玩具を取られたくない子供か。
いや、こいつにとってみれば、俺はそういうものか。
「アミラ、後は頼んだ」
「はい。行こうトール君」
「……」
俺は思わず立ち止まってしまった。不審そうにこっちを向くアミラの声が聞こえたけど、足をそちらに向けられなかった。
こいつの仕事の邪魔をしてはいけない。分かってる、分かってるのだが。
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