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④
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「なにか言ったか?」
『なんでもねぇ。ちなみに俺は、別に今のお前の接し方に文句はねーよ。ただ、心中しようとか、監禁しようとするなら、話は別だ』
そん時は全力で拒絶してやる。俺はこいつが好きだが、死ぬ気もねぇし、身動き出来ねぇ程、拘束されるのは嫌いなんだよ。
「お前が俺のものでいる限り、そんな事、言うつもりは無い」
『ならいい』
俺はコバルトの背中に腕を回す。最近、こいつの体温が心地よくてくっつくのが好きになりだしてたりする。
「トール……トール」
「くすぐってぇ」
さらにキスマークを付けられ、俺は体をもぞつかせる。最初は恥ずかしくてしょうがなかったが、これがこいつにとっての目に見える愛情表現で、一緒にいる程、増えていくのも、それはそれで良いのかなと思えるようになった。
俺も相当絆されてるな。
「コバルト、眠い。寝たい」
「眠いと言ったのか?」
頷くと、背中に回されている腕に力が入った。どうしたんだ?
「今日はこのまま寝ろ」
『どうした、いきなり』
コバルトにとって、人間の姿は魔力を抑える拘束具でしかない。なのに、そのまま寝るなんて、疲れが取れないだろう。
『きちんと休め』
ペシペシと軽くコバルトの体を叩くが、微かな寝息が返事の代わりに返ってきた。嘘だろこいつ、もう寝たのかよ。
「たく……」
明日怠くても知らねーぞ。俺はコバルトの胸に顔を埋めて目を閉じる。微かに感じるコバルトの心音とじんわりと伝わってくる体温が俺の眠気を誘う。
「おやすみ」
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