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⑤
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「ちょっ! 山岸!! これどういう事だ!! 」
山岸に突っかかろうとして、こいつの体をすり抜けただけだった。くそ、殴れないのがこんなにもイラつく事は早々ねぇだろうな。
「どういうことって、こういう事」
「答えになってねぇ!」
つうか、ニヤニヤして答える気ねぇだろこいつ!!
「コバルト、俺のかわりにこいつを殴れ!」
「……」
「なんでそんな絵文字みたいな、しょぼん顔するんだよ、頼んだ俺が悪いみたいじゃねぇか」
「コバルトさんまで巻き込むな」
「山岸は口出すな」
たく、コバルトはまだしも、山岸の野郎この状況楽しんでやがる。こいつ、たまにこういうイラつくおちょくり方すんだよな。
「山岸」
「ん?」
「教えろ」
「それが人に頼む態度かな~」
殴りてぇ殴りてぇ殴りてぇ。だが、それよりもこの状況の真実を知りたい。
俺はぐっと気持ちを押さえると、無理矢理、本当に捻り出すように、小声で言った。
「教えて……ください」
もう、敗北宣言じゃね。これ。
ほら見ろよ、あの山岸の勝ち誇ったような笑顔。この顔見る度に、なんで俺こいつとダチやってんのか分からなくなる。
しかも、今回はなんか頭を撫でるオプション付きだ。こいつ、完全に俺のこと馬鹿にしてるな。
「よーし、鉱は偉いなぁ」
「……こいつを死なない程度にリンチしてくれる奴いねぇかな」
「心の声、丸聞こえ。まぁいいや。俺の知ってる限りだけど教えるよ」
山岸は、椅子に座り直すと、教えてくれた。
俺のいなくなったその後の話を。
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