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平和主義
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夕方頃だろうか人気のなく、薄暗い
路地に、むさ苦しいほどガラの悪い男が群がっていた
なんか言ってるらしいけど
どうでもいい、早く帰りたかったしめんどくさい
ヤンキーだの、半グレだの、不良、暴力団
なんて言われまくっているが
そんなの俺らには関係ない、俺らからは
煽ったりもしないし、殴ったりもしない
平和主義なヤンキーなんて合わないが
モットーとしているぐらいだ。
ゆとりだかなんだか知らないけどな?
3区の不良をこんな底辺やろうどもと
同等に見て欲しくないのだ。
さっきを放つ先輩に新入りは何も出来ず
生まれたての小鹿のようだった
少し経つとズボンにシミなんて作り始める
情けない…
先輩は俺を見るなりナイフを突きつけて顔を近ずける
「坊主、一番肝が座っとるな…3区の代表しらん?」
「…」
「1区だけじゃなく3区まで制覇するような男やゆーてたしなぁ?俺の首取りたくてしょうがないやろから、4区の俺らからでむいてやったんやけど…坊主〜、しらんかのぉ?」
おそらく気づいてないんだろうな…まあいい
目上の人に食ってかかるのはよくない
煽ってるつもりだろう、だが
ただいきがってるようにしか見えなかった
こんなものか、と心でつぶやく
「なぁ、無視しらんといてぇ?俺らボスしか殴るつもりないねん、怒らさんといてや、」
「何もわかってないな、頭には勝てんよ」
「あ?それが先輩に対する態度か?」
「だから、お前らみたいな低脳に頭が負けるわけないだろう?って言いたかったんですけどね?先輩?(ニコッ」
てめぇ、と言いながらナイフで切りつけようとするが
とろいなと思うほど遅かった
殺気だけは目まぐるしく放っていたからか
ニヤッ、と降格が無意識に上がる
当たり前だがそんな攻撃受けるわけ無かった
「お前…まじ舐めてくれよる…少し可愛い顔とるからって調子乗っとったらどうなるかわかるかぇ?」
「心得ています。俺自身も殴るのは気が引けますし、ここら辺でお開きにしません?先輩方の名誉のためにも…ね?」
ニコッと笑ってみせる、あくまで平和主義だ
「3区の代表も大変やなぁ…こんなガキ世話しないとあかんのやろぅ…新人はヘタレばっかやないか…」
先輩は小馬鹿にするような物言いで
くっくっくと、喉がなるように笑い始める
そんな彼方も笑ったままの顔だったが
異様な雰囲気を放った様子に、新入りは
顔を真っ青にして口をぱくぱくさせていた
なにか察したのだろう。
「言いたいことは、それだけですか?(ニコッ」
「ぁあ?」
笑っていた顔も一瞬にして顔が強ばる
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