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昔の記憶
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呼ばれて来てみたものの
先輩の姿は見えなかった。
なんだよはめられたのか?
ノコノコ歩いてきた俺を笑いたいのだろうか
はぁ、かえろかえろ…何してんだろ
あほらし…
教室に戻ろうとすると
後ろから誰かが走ってくる音が聞こえてきて
「まってくれ」と低めのトーンの声が聞こえた
「?…あなたが俺の事呼んだ先輩ですか?」
「あぁ、そうや…ごめんな?遅れてしもうて…」
「いえ、いいですよそんなこと」
謙虚そうな先輩だった
喧嘩は強くなさそうだし
俺より図体だけはでかいものの
弱そうなやつだ
とりあえずはちゃっちゃと要件済ませて
一刻も早く帰りたかった
「あの…さ」
モジモジする先輩を見てはよ言わんかなと
思うが口に出せるわけもなく、急かす気持ちを抑えて
黙って耳をすませる
「俺…霧島のことすきやねん…」
は?
声に出てしまったかもれない。
あまりに驚いて言葉に出なかった
何考えてるんだこいつ…男だぞ?
「え、あ…あの…」
「ひ、引いたやろか…俺はホンマに真剣やねん…俺の彼女になってくれん?」
俺の手を取るとその手をぎゅっと力を入れてくる
その力が想いの強さだと言わんばかりに
握る力を強くする
「お、俺男ですが…」
「知っとる…んなもん息子付いとんのもわかっとる」
「そういう問題じゃ…」
なにかんがえて…「…ひぁっ…」
自分でもびっくりするような変な声が出て
状況整理の使用がなかった。
まて、とりあえず状況まとめよう…それからだ
こいつの手が俺のケツを揉んで耳を甘噛みしてふぅっと耳に息を吹きかけている
撫でる手は気持ち悪くて今にも吐きそうになるが
力が抜けてるため対抗ができない…
…絶望的だ…
「弱いちゆーのは当たりなんやな?そないな顔…俺だけに見せてくれへん…?俺だけを感じてすがって欲しいねん」
「や、やめ…ぁ」
『大丈夫…大丈夫よ彼方私を感じて私でイッてね』
聞き覚えのある声が響いた、その声をきくのと
同時に吐き気と頭痛が強くなる
うぇ、と嗚咽が出そうになるが何とか堪えて
涙腺が緩んで目はうるうるしていた
項をペロッと舐め、吸い付くようにあとをつけられた時
さっきの声がこだまして俺の理性はぶっっとんだようなブチッという音が聞こえたような気がした。
あれだけ先輩に目をつけられるのはめんどくさい
なんて言っていた俺が先輩を殴ってしまうのだから
今後の学校生活は終わったも当然だ
こんな状況で手に負えない事をしてしまったからか
もう半分以上開き直っていたかもしれない
好きだと言われた時点で殴りそうになっていたので
ごめんもう高校生終わりだわお母さんなんて
心で思っていたが自我を保てなくなるとそんなこと
考えられなくなっていた
先輩の顔を何発も殴ると
俺より図体のでかいはずの先輩に馬乗りになって
腕を反対側に曲げた。
「い、痛い痛い…やめろ…ホンマにやめたって!!いきなりわるぅございました!これは俺が悪いわ…!せやからな?その…や、やめ…や…!?…うあああああああああああ!!!!!!」
バキッという音と共に
腕はよからぬ方向へ折れ曲がっていた
殴ってるうちに急所に当てたのか、殴りすぎたのかは
定かではいが先輩は喋らなくなるが
そんなこと、理性の飛んだ彼方にはお構い無しに
殴り続ける
「かな!!!!それぐらいにしとけ!!これ以上はもうダメだって!!!」
また懐かしいような声が響く
でもその声はさっきの声より優しく
吐き気もしないむしろずっと聞いていたい声だ
「…」
「お前先輩殺したらどうすんのよ…パニくんなくていい…もう大丈夫だから…な?」
聞き覚えのある声は
軽く抱きしめて頭を撫でながら宥めるように言った
なんだかそれだけで落ち着く気がしたがそんなことを考える日まもなく俺はそこで意識を手放した
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