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卒業したらさ
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目が覚めるとベットの上だった
なんか大人っぽい部屋…
何故か一人にしては大きすぎるベットと
部屋に少し寂しさを覚えた
ゲホッゲホッ…うわ、咳も出てきてやがる
見渡しても誰の姿もない
ヒューヒューと言ってる
呼吸音と、誰もいない苦しさで
涙が止まらない
よく考えてみればいつも1人だった
親が死んでから俺が体調崩しても
一人暮らしの俺には看病してくれるやつも
いない。唯一居たのは輝くらいだ
異変にすぐ気づいて
心配してくる、輝は自慢の幼馴染だった
輝のありがたさがじわじわと感じるよ
もっと優しくしよう…
また1人か…そう思ってまた目をつぶろうとする
「あ、起きた…」
俺の好きな声だ。
プリンやスポーツドリンクを持って
部屋に入って来たのは池羽だった
「最悪…風邪とか」
「んー。大丈夫か?」
こんなの大したことないよと
笑ってみせる。でも弱々しい笑い方だった
こんなに弱ってる彼方なんて
滅多に見れたものじゃない。
ベットの上で顔を真っ赤にして
無防備な彼方を前に
欲求を抑えるのは厳しいものがある
「泊まってけばいい、今日は寝なよ」
そう言うと素直じゃない彼方も
体調には叶わないのか
あっという間にウトウトしてくる
「先生…」
寝たはずの彼方が
俺の手を握ってくる
顔は布団に埋めてて見えないけど
涙を流しているのか汗なのか
俺の手に雫が垂れてくる
「寂しい…ひとりにしないで」
思いとしなかった言葉に
戸惑いを隠せなかった
過去に何かあったのだろうか
震える彼方は今にも壊れてしまいそうだ
「しないよ…?」
「俺…先生のこと…」
「うん…」
「…」
「なに?彼方」
「好き」
え…?好き?俺を?
熱が出て頭おかしくなったのだろうか
驚いているのもつかの間、
その言葉を待ち望んでたように
心が踊るのを感じた
「俺も…」
そう言ってやると、布団から顔を出した
彼方は熱なのか照れてるのか
わからないほど真っ赤にして
はにかんだ笑顔でよかった、と言うのだ
理性なんか飛んでしまうかと思った
「父さんみたいに…いなくならないでね」
「うん」
「俺みたいなガキが先生なんかって思うし」
「そんなことないよ」
「女子にも人気な先生が、男の俺がとるなんて…申し訳ない」
「俺は、彼方だけいればそれでいい」
「ほんとに?おれ、迷惑かけるかもよ?」
「沢山迷惑かけていいから。おれをたよっていい、だから…卒業したら……」
耳にぼそっと話しかける
すると彼方は幸せそうな顔で
ぐっすり寝てしまう
✄--------------- キ リ ト リ ---------------✄
番外編書きました
どうぞ、見てください。まし?
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