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輝は思いました
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輝は朝いつも通りかなを迎えに行こうとしていた
一昨日は池羽とデートだかなんだかでドタキャンされたし
本当は行く気無かったけど、毎日行ってるし
なんだかほっとけないだろ?
お人好しかもしれないけど
普段通りかなを迎えに来た訳だが…
なんだろう、すごく嫌な予感がするんだ…
彼方似のシルエット…相当離れたところから見てもわかるいや…流石に外で寝る馬鹿いねぇよな?うん。
きっと酔っ払いかなんかだろ、はっはっは
そうだそうだ…
あ、それか外で待っててくれてんだろ?
最近は1人で起きれてる気がするし
なんだ、そうなら連絡くらいよこせ!
外で待ってるから〜とかさ?
うん、そうだよ、後で怒らなければ
「え…」
俺の嫌な予感的中だった。
流石にないだろって思ってたけど
服も制服ではなければ、手を触れば冷えきった体
おいおいおい、一体どうやったらこんな状況になる?
そこまで単細胞バカなのか?なあ?
「おい!かな、起きろ!」
「…んん」
よかった、生きてる
「かな!早く起きて!」
「輝…?あれ、俺どうしてこんなところに」
「知らねぇけど早く家はいろう?」
ぐたーっとしてるところを見ると
少し調子悪いか、そりゃあ体冷えきってるし
風邪くらいひくだろ、
かなをおぶって、部屋に上がると見知らぬ靴が
置いてあった。誰だ?彼方は鍵開けてないし
「かな、誰かいるみたいだけど」
「あぁ…家の所有者だと思う」
置くからパタパタと走ってくる音がして
音のなる方を見つめると
少し小柄な貴婦人だった、洋服もブランドものだろう
真珠のネックレスにいかにも大富豪のような…
「遅いわねぇ、いつまでほっつき歩いてるんですの?1泊泊まらせて貰いましたけれど、こんなボロいところに泊まらせるなんて何考えていらっしゃいますの?」
「ちょっと…そんな言い方ないと思いますけど」
「何よ、あなただれ?お引き取り願いますわ」
貴婦人は睨みつけて、俺をゴミのような目で見られた
かなは、もういいと言ってそのまま立ち上がると
貴婦人の前に跪いてニコッと笑った
「申し訳ないです、母さん。私もこれから勉学に励んで参りますので1度ご帰宅されてはいかがです?せっかく出向いてくださったのに私のせいでお手数お掛けしました。」
「そうね、勉学は大事よ、ならあなたからこちらへ出向いてくださる?」
「承知しました、」
そう言うと貴婦人はプンプン怒りながら出ていった、
使用人の男性も慌てて付いてく
あぁ、ほんとに金持ちなんだ
彼方が引き取られた両親は
あったことが無かったから、わからなかった
それに親をこの家の所有者という当たりに
距離を感じた、やはり、放置だよな、
俺がいつもそばにいたのに会ったことないんだから
そりゃあそうか、
ちゃんとかなを見てくれてるなら1度や2度
出くわしてもおかしくないのに
かなは気が抜けたのかその場にペタンと座り込んで
ぐたーっと寝っ転がった。
今日は学校休ませた方がいいのだろうか…なんて考えながらも、彼方を支え、とりあえずソファーまで運んだ
「今日休む?」
「行く…」
「なんでそんなに行きたいの?」
「なんでもだよ、」
そう言い残して風呂場へ行ってしまった
これ以上はお前にいう気は無いって言われてる気がした
「輝」
「はい?」
「お前は気にするな、俺のことは放っておけ」
奥の部屋から聞こえてきた。
顔は見える訳ないけど、落ち込んでる気がした
もしかして俺がきにしてるとか思ったのだろうか
たまに彼方は鋭くて、俺の気持ちを見抜いてくる時がある
そんな時は勝てないしやっぱすごいな、って思う
肝心な時に鈍いけど
放っておけなんて言われても出来るはずないのも事実
距離を感じるほどどんどん俺は苦しくなった
失恋なんてよくある話
なんだから…
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