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嘘の告白6
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談話室でゲームを行い部屋に戻ってくるなり、エーミールからもらった紅茶が棚の上に置いてあるのを見つけた。
そういえばこの前隣国の土産物だと言っていたような気がする。せっかくもらったのだ。飲まなければもったいない。
「しかし、一人で飲むのもあれだなぁ」
紅茶を独り占めしてもいいが、やはり一緒に飲む人がいる方が紅茶のおいしさを分かち合えるし、楽しいだろう。
パッケージを見てもそこらへんに売っている安いものとは違う雰囲気を漂わせている。
やはりこれを独り占めするのは気が引けるな。
「トントンでも誘うか」
何気とトントンには負担をかけっぱなしだ。
資料の最終確認、幹部たちのめんどう。俺が敵国と談話しに一か月間この基地を離れたことがあるが、その時にもトントンに頼ってしまった。
「俺、ちゃんとトントンに礼を言えてないな・・・」
その場面を思い出す度、トントンにお願いと言っている記憶はあるが感謝を言った記憶があまりにも少ない。それだけトントンの優しさに甘えていたのか・・・・。
今更ながら自分が人間として最低なことをしているのに気が付いた。
「最低な上司だな・・・。よし、今度トントンにケーキを奢ってやろう!」
中々の名案だ。甘いものが嫌いな人はいないのでトントンも喜んでくれるだろう。
あ、でも一人だけ俺に正面から甘いものは嫌いだと言った人物がいたな。その人物は俺があげたケーキを嫌な顔をしてゆっくりと口に運んでいた。今まで甘いものは嫌いでも俺の前では我慢して食べるやつしかいなかった。でもその人物は臆することなく嫌いだと言ってのけたのだ。
「懐かしい思い出だ」
これまでどこか偉人として周囲には認識されているように感じていたが、この人物はそんなこと気にせずに自分の意見をぶつけてくれた。それは衝撃もあり嬉しくもあった。今では幹部たちのほとんどは仕事面以外で敬語を使うことは無く、親しく話せているが今でもあの時の想いでは胸に焼き付いている。
「無性にあいつに会いたくなってきたな」
俺とは違う透き通るような金髪を短く切り、赤いユニフォームを身に着けたあいつに。
「そろそろ行くか・・・」
暖かい感情に浸っていたが、無理矢理意識を引き上げた。
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前回のお話のグル氏視点ですね。
グル氏の一人語りになってしまいましたが・・・・。ごめんよ、グル氏。
次回は誰の視点が来るんでしょうね(白目)
話の進め方が下手くそですいません。分かりにくかったらコメントで教えてください。説明&改善をなるべく頑張りたいと思います。
読んでくださってありがとうございました!!
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