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甘いチョコレート tnkn
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「おい、シッマチョコ作るぞ」
エプロンを付けたゾムがレシピを俺に押し付けながら言った。
あまりにも真剣な顔に本気なんだと感じたが、エプロンの破壊力がすさまじく吹き出してしまった。胸元にヒヨコのワッペンが付いたエプロンをきるのはズルいだろうwwこれだと笑っ〇はいけない24時に出しても全員の笑いが取れるで。
「お前、それは、あか、んからwwww!」
「大丈夫。シッマにも用意しとるから。」
おい、何がいいんだ。今すぐエプロンを燃やせえぇぇぇぇぇ!!!
~~~~~
「んで結局こうなるんか」
あの後力ずくで抵抗したがゾムの力には敵わず最終的にはゾムとお揃いの、正確には色違いのエプロンを着せられた。ついでにと言うことでヒヨコの柄が印刷されたバンダナまで。
これからもっと筋トレしてゾムに勝てるようにならなあかんな。おいコルァ、ゾムゥ!いつかお前だけに恥をかかせてやるからなぁぁん?
「これから始めるで」
ゾムは俺にメンチをきられていることなんか知らず、調理器具を持ちながら堂々と言い放った。
まぁ毎日喧嘩を打ってるから別に知ってても知らなくてもあまり変わりないわ。
「ゾム先生~俺は何をすればいいですか~?」
「とにかく想っている人にチョコを作るんや!以上!!」
ゾムは食に対して幹部の中でも面倒くさい部類に入れられている。
俺も何度かゾムの食害にあったがもうこりごりや。トントンはホンマに凄いと思うで。偉大な男や!
「ゾムは大先生に作るんか?」
「当たり前やん」
「そんな堂々と答えんなやww」
「そういうシッマだってトントンに渡すんやろ?」
「まぁな」
ゾムと大先生は軍内でも公認のカップルになりつつある。それもゾムの恥じない態度のおかげであちこちでゾムと大先生がキスしている姿が目撃されてるからであった。
俺も一応トントンと付き合っているが、さすがにまだキスをしたことはない。もちろん相手の気持ちを尊重する意味もあるが、何より緊張してしまう。素人童貞と思った奴、俺に殴られるか?
「とりま、ほれチョコ」
「おう、サンキュー」
ゾムから数枚の板チョコを渡されさっそく調理を開始する。
待って?俺料理できないやん・・・・・。
~~~~~~
重要なことに気づき諦めそうになったチョコ作りをゾムに励まされながらなんとか作り終えた時はすでに日が半分落ちていた。
確か調理を開始したのが昼ご飯を食べてすぐだったのでかれこれ3,4時間は経っている計算になる。いや~人って集中するとホンマにあっとういう間やな。
「美味しいって言ってくれるんかな」
ソムが丁寧にラッピングされたチョコを大切そうに持ち、待ちきれないという表情でうずうずしていた。
「はよ行ってこい」
それを手振ってそっけなくあしらうとソムは大きく頷き走って厨房から出て行った。
心の中でエールを送る。
仲間の頑張ってる姿をみると何故だか自分まで頑張ろうと思えた。
おし、渡すだけ渡してみるか!!
「ねぇ、コネちゃん。厨房片付けてね?」
は?後ろを振り向くと裏口から入って来たのからんらんが立っていた。らんらんは厨房の一角を指さしていてそこはさっき俺達が使用していた場所だが、様々な道具が使いっぱなしになっていていた。
心の中で愚痴をぶつける。
仲間の分まで片づけをするとなると、あとで一発殴ろうと本気で思えた。
よし!絶対に殴るか!!
~~~~
すっかり日が暮れてしまい、渡すのが遅くなってしまった。
普段はしない片付けに苦戦したせいだ。ゾムだけ早く渡しやがって。
トントンの部屋の前に着きノックをしようと右手を上げる。
いや、待て。本当にこのチョコを渡して大丈夫か?
いざとなると不安が込み上げてきて、ドアをノックすることを躊躇ってしまう。心がないくせにこういうところでは心がいっちょ前に主張して来るなぁ。
「今度渡そうかな・・・・」
「今じゃダメなんか?」
「!?」
そこのは部屋の中にいると思った人物が立っていて、思わず変な声わ上げてしまう。
トントンはマフラーをかきあげると、目線をそらしながら俺の持ってたチョコを指して、
「それ俺のなんやろ?」
と聞いてくるので、顔が真っ赤になっていくのが分かりながら頷いた。
俺の赤面が移ったのかトントンの耳までもが赤くなっていく。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
静寂の中、俺の心臓の音だけがやけに耳について、それをさらに意識することでまた恥ずかしくなって・・・という悪循環のせいで心臓が鳴りやむことがない。
これだけ脈うってたら相手に聞こえてもおかしくないのでは?
頷いたまま下げていた目線を正面に立っているトントンに向ける。
「あ」
「あ」
トントンも同タイミングで俺の方を見ていて、しっかり目線が絡み合った。
途端に腹の底からわけのわからない笑いが込み上げてきて、気づいた時には廊下いっぱいに笑い声を響かせていた。
トントンも俺の笑いにつられ、さらに二人分の笑いが廊下だけでなく俺の心の中までもを満たしていく。
「とりま部屋の中に入るか」
ひとしきり笑い合ったあとトントンが自室のドアに手をかけた。
「おう」
大人しく部屋の中へと歩を進める。
その後チョコよりも甘い甘いキスをしたのはまた別のお話。
ーーーーーーーーーー
今回はtnkn を書かせていただきました!!
少しは甘い話をかけたかな?(かけてない)
文章が相変わらず下手くそすぎて草しか生えませんね!
読んでくださってありがとうございました!
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